ベトナム戦のピンチを振り返った日本代表GK権田修一(鳥栖)

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 準々決勝のベトナム戦では自陣ビルドアップのミスから大ピンチを迎えた日本代表。さらに激しいプレッシングが予想される準決勝イラン戦では改善が求められる中、GK権田修一(鳥栖)が前向きな展望を語った。出発点は「あれは連携ミスではない」という見解だ。

 日本はベトナム戦の前半38分、この試合で最大のピンチを迎えた。相手のプレスに対して権田はDF吉田麻也に預けるも、大きくトラップが流れてボールロスト。最後はMFグエン・クアン・ハイのシュートを権田が阻んだが、先制点を奪われてもおかしくないシーンだった。

 森保ジャパンは発足時から一貫して、最終ラインからのビルドアップに重点を置いており、プレー選択は誤りではなかったはず。だが、この場面を振り返った権田は「あれを連携ミスと取るか、僕のミスと取るか」と論点を提示し、「連携ミスではなかった」と独自の見解を述べた。

 それは「マイボールにするチャレンジではあったけど、もっと遠くに蹴ってマイボールにする」という選択肢もあったからだ。たとえば1回戦のサウジアラビア戦ではMF南野拓実に低いフィードを通し、攻撃の起点を作る場面も見られた。相手がマンツーマン気味に寄せてきた場合、前線の守備が比較的手薄になるのは間違いない。

「僕としては『麻也ごめん』というほうが強いし、そこはクリアになっている」と自らの姿勢を示した権田。ベトナム戦の翌日、DF槙野智章が「権田選手はiPadで試合の映像を見て『もっとこうしてほしい』と最終ラインの選手に事細かに伝えている」と感銘を受けていたが、そういった密なコミュニケーションでミスを前向きに昇華させているようだ。

 イランはこれまでの試合で最終ラインのミスにつけ込む場面が続いているが、「ああいうのがウチじゃない試合で出てくれているので、細心の注意を払おうという話はしている」と相手の確認には余念なし。ミスを踏まえて万全の準備を行い、アジア最強の相手を迎え撃とうとしている。(取材・文 竹内達也)