その関係性ゆえに両軍の選手による衝突も絶えないのがクラシコだ。 (C) Getty Images

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 現地時間10月28日にキックオフの時を迎えるバルセロナとレアル・マドリーの伝統の一戦「クラシコ」は、世界中のサッカーファンが心待ちにしているカードだ。

 毎シーズン、熱戦が繰り広げられ、世界中のメディアがその結果を報道するなど、注目度が高いクラシコだが、そんな試合が「嫌いだ」と告白した選手がいる。元レスターのドイツ人DFロベルト・フートだ。

 2015-16シーズンにレスターが「奇跡のリーグ優勝」を成し遂げた際に、岡崎慎司らとともにチームの中軸を担ったフートは、英紙『Daily Mail』の取材に応じ、「クラシコが嫌いだよ」とコメントを残した。 一体なぜなのか? 次のように続けている。

「俺はバルセロナとマドリーの試合はこれ以上見ない。あれは酷いよ。だって、20人の男がレフェリーを囲み、プレッシャーをかけるんだよ? 男として恥ずかしいよ。ダイビングやシミュレーションは、誰かを引き倒すのも同じようなものだ。ルールを曲げているという意味でね。しかし、怪我をしたふりをするのは、どんなスポーツの精神にも反するものだ。それを許容するスポーツなど考えられない」

 チェルシーやレスターの選手としてプレミアリーグでは通算323試合に出場し、その屈強な肉体を武器に、決して当たり負けしないハードマーカーとして名を馳せたフート。それだけに、時に選手たちがファウルをもらおうとシミュレーションの応酬になり、その判定を巡って両軍がいがみ合うクラシコが気に食わないようだ。34歳のドイツ人は、さらに断じている。

「俺たちは15〜16年間、いい食事を摂ったり、筋力トレーニングをしたり、できる限りの手を尽くして強くなろうとしてきたのに…。あんなのはクソだ!」

 近年のクラシコは、確かに両軍がいがみ合い、試合後にも尾を引くような衝突が絶えない。「それでこそ永遠のライバルだ」と言ってしまえばそれまでかもしれないが、やはりスポーツである以上、フートの言うようにあくまで正々堂々としたクリーンな試合を期待したいものだ。