iPhone XSのA12 Bionic、公称よりも高性能?他社スマホにも圧倒的な差をつけたレポート発表
iPhone XSとiPhone XS Maxに搭載された、最新のアップル独自プロセッサA12 Bionic。その性能が、アップルの公称よりも遥かに高いとのレビューが発表されました。

技術レビューサイトのAnandTechが深層まで解析したレポートによると、A12は「最高のデスクトップCPU」の性能に近づいているとのこと。他社のAndroidスマートフォンに対して圧倒的な差をつけたベンチマーク結果も掲載されています。アップル公式発表では、A12 Bionicプロセッサは、iPhone Xに搭載されたA11 Bionicとの比較で最大15%高速化したとされています。

しかし、今回の検証結果によれば、多くの作業で40%程度の性能向上が見られ、特殊な状況ではそれ以上の改善が確認されるとのこと。そのパフォーマンスは最高のデスクトップCPU性能に匹敵し「これがアップルの非モバイル製品にとって何を意味するのか興味深い」と述べられています。

そこから想起されるのは、アップルがMacのインテル製CPUを置き換える独自プロセッサーの開発を進めているとの噂です。たとえば2017年に、iPhone用GPUの供給を受けていたImaginationとの契約を打ち切って自社開発へと切り替えた前例もあり、十分に有り得ることとも思われます。

さらにGPUについても、公称よりもかなり高い性能が確認されたとか。新CPUは昨年の設計を踏襲しているように見えるが、クアッドコア化とGPUメモリ圧縮などの導入により、パフォーマンスが新たな領域に引き上げられたとしています。

本レポートでは、他社Androidスマートフォンと比較したベンチマーク結果(JavasScriptおよびブラウザテスト)も公開しています。Xiaomi Mi Mix 2SやOne Plus 6といったSnapdragon 845搭載デバイスと比べて、およそ1.6倍から2.4倍もの差をつけていることが確認できます。


他社のAndroidデバイスとの実売価格を比べれば順当な結果とも言えそうですが、お値段なりの高性能は証明されたかたちです。iPhoneのみならず、非インテル系のアップル独自プロセッサを搭載した高性能Macの投入も期待したいところです。