作家・中村文則のデビュー作「銃」を村上虹郎、広瀬アリスのキャストで映画化。2018年秋に公開されることがわかった。

雨が降りしきる河原で、思いがけず拳銃を拾った大学生の葛藤を描く本作。銃を手にし、その魅力に捉われ且つ支配され、徐々に狂気が満ちていく主人公・西川トオル役に村上虹郎、快活さとは反面、心のなかに何らかの問題を抱えている女子大生・ヨシカワユウコ役に広瀬アリスが扮する。トオルを追いつめる刑事役でリリー・フランキーが共演するほか、日南響子、新垣里沙、岡山天音らが脇を固める。

村上虹郎 コメント

このたび映画「銃」の主演を務めさせていただきます。監督と1ミリのズレもなく同調し築きあげた“私”役という存在を武組のみなさんに切り撮っていただきました。奥山和由さんプロデュースのもと、中村文則さんの第一子にして宝物のような“銃”を最高の形でみなさまに届ける事ができると思います。ご期待ください。

広瀬アリス コメント

今回ヨシカワユウコという役を演じさせていただいて、作品の中では唯一救いの手を差し伸べるような、平和な空気を感じさせてくれる存在でした。そうであるために、撮影の時は村上虹郎くんとはあまり会話をせず、2人の無言の空間をとても大事にしていました。学生の時感じる孤独感やモヤモヤ。答えのない感情を繊細に描いている「銃」という作品に参加できたこと、とても嬉しく思います。

原作・中村文則 コメント

拝見した時、「物凄い映画を観た」と思いました。僕のデビュー作『銃』は、発表後16年近く経ってもずっと版を重ねている、とても大切な作品です。奥山プロデューサーや武監督が、これ以上ない形で、この原作を見事な映画にしてくださいました。主人公のトオル役は天性のものがなければ難しい役ですが、村上さんは完璧で、他の役者の方達も、あまりにも見事で大変驚くことになりました。原作者としても、一映画ファンとしても、この映画の誕生を大変嬉しく思っています。

企画・製作:奥山和由プロデューサー コメント

『いつかギラギラする日』『GONIN』から20年以上たち、やっと自分の分身と言える映画をプロデュースできました。村上虹郎はまさに100年に一人の天才。監督の武さんは100年に一人の努力家。そこにこの原作、傑作にならないわけがない。“自分”という精神の生存競争を表現できたという奇跡を感じたのは『ソナチネ』以来です。

武正晴監督 コメント

2017年夏、中村文則さんの原作が、僕たちスタッフ、キャストを熱狂の撮影現場へと導いてくれた。何よりも、村上虹郎の20歳の夏を撮れたのは、監督冥利に尽きます。原作者の中村さんと初めてお会いした時に『銃』を書いた青春時代についてお話ししてくれた。僕はこの映画を青春映画にしようと決意し、中村さんが『銃』を書いた西高島平を撮影場所と決め込んだ。

映画『銃』は2018年秋よりテアトル新宿ほか全国公開

(C)吉本興業

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