XFN-ASIAによると、ティム・アダムズ米財務次官（国際金融担当）は21日の記者会見で、首都ワシントンで23日に開かれるG7（7カ国財務相・中央銀行総裁会議）で、ジョン・スノー米財務長官が、中国の人民元の変動幅をさらに拡大するよう求めることを明らかにした。中国の金人慶財政相と中国人民銀行（中央銀行）の周小川総裁は、オブザーバーとして今回のG7に招聘されており、23日の昼食会に参加する。

　　同次官は、また、スノー長官がG7各国に世界経済の成長のために各国ができることを行うよう呼びかけるとし、「これは欧州と日本の労働市場と製品市場の改革であり、アジアの金融・法人部門の改革と為替の変動幅拡大を意味する」と述べた。さらに、アダムズ次官は、米中両国の関係者は、人民元の価値や中国の知的財産権保護、中国の金融制度などの問題について、ひんぱんに議論を行っていることを明らかにした。

　　米財務省は、来月15日までに世界の通貨制度（人民元問題）について、米議会に報告することになっており、中国はそれまでには人民元の変動幅拡大を確約しなければ、輸出拡大ために意図的に為替操作を行っていると非難される危険があり、為替操作国と認定されれば、中国からの輸入品に高率関税がかけられる恐れが出てくる。【了】