CBS MarketWatchによると、19日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月物は、ハリケーンに発達する恐れのある熱帯性低気圧「リタ」が、石油関連施設が集中し、8月末に大型ハリケーン「カトリーナ」の直撃を受けたメキシコ湾岸を再び襲う可能性が出てきたことから、原油や石油製品の供給不安が高まって買われ、前週末比4.39ドル（7％）高の1バレル＝67.39ドルと2週間ぶりの高値を付けた。

　　また、ガソリン先物の9月物は、同14.43セント（14.4％）高の1ガロン＝2.0427ドルに反発、暖房油も同20.14セント（11％）高の1ガロン＝2.0384ドルに反発して引けた。天然ガス先物は、同1.519ドル（13.6％）高の100万Btu＝12.663ドルと大幅に反発し、8月31日の12.25ドルを上回る最高値を更新して引けた。

　　OPEC（石油輸出国機構）は、19日からウィーンで開催されている総会で、原油高を抑制するため、必要に応じて、日量200万バレルの生産余力を活用する方針で調整を行っているとしており、20日には現在、日量2800万バレルの生産枠を50万バレル引き上げることについて協議するとしたが、市場では材料視しなかった。【了】