CBS MarketWatchによると、16日の米株式市場は、証券大手各社が半導体世界最大手の米インテルや米石油最大手のエクソンモービルなど主要企業の投資判断を引き上げたことに加え、同日の原油市場が下落したことから、景気拡大感が高まって買われ、ダウ平均株価指数は、前日比83.19ドル（0.8％）高の1万0641.94ドルに続伸して引けた。ハイテク株のウェートが高いナスダック総合株価指数は14.2ポイント高の2160.35に反発、S&P500株価指数は10.18ポイント高の1237.91で続伸して引けた。

　　米商務省が16日朝発表した2005年第2四半期（4-6月期）の米経常収支は、市場予想の1930億ドルの赤字を上回る1957億ドルの赤字となったものの、前期比で1.5％減となり、2003年第3四半期以来の減少となったことから、市場の反応は限られた。

　　個別銘柄では、証券大手のCSファースト・ボストンが、インテルの投資判断を「ニュートラル」に引き上げたことを受け、インテルの株価は前日比1.06％高の24.81ドルで、またドイツ銀行が、エクソンモービルの投資判断を「バイ」に引き上げ、目標株価を75ドルに設定したことから、エクソンの株価は同1.99％高の63.70ドルでそれぞれ引けた。

　　米通信機器大手のJDS・ユニファーズは、米シティグループが同社の投資判断を「バイ」に引き上げたのを受けて同8.14％高の1.86ドルで、光ファイバー大手の米コーニングも、米メリルリンチが同社の投資判断を「バイ」に引き上げたのを受け、同3.47％高の20.25ドルでそれぞれ引けている。

　　この一週間では、ダウは週間で0.4％安、ナスダックは同0.7％安、S&Pは同0.3％安となっている。来週は20日に予定されているFRB（米連邦準備制度理事会）の金融政策決定会合で、大型ハリケーン「カトリーナ」の影響により、利上げキャンペーンが停止されるかどうかに市場の注目が集まっている。【了】