XFN-ASIAによると、米インターネット検索大手グーグルは、中国事業強化の一環として、2005年度の第4四半期をメドに、中国に研究開発センターを設立する見通しだ。香港の英字紙サウスチャイナ・モーニングポストが同日付で伝えた。同紙によると、同社が米国の裁判所に提出した書類の中で、中国に研究開発センターを設置する構想が示されていた。同センターではワイヤレス技術とイーコマース、エンターテインメントに焦点が当てられる可能性が高いという。

　　グーグルは、中国語での検索能力の改善とMP3ファイル検索、携帯性などを強化することによって、同社にとって中国での最大のライバルであるバイドゥ（百度）・ドットコムなどを追撃したい考え。また、グーグルはニュースコンテンツとピンイン（中国語のローマ字つづり）入力による検索も競争力を高める上での重要な要素として挙げている。

　　グーグルは7月にマイクロソフト元幹部のカイフー・リー氏を採用したが、マイクロソフトは同氏のグーグルへの転職は、雇用契約上の競合禁止条項と守秘義務に違反しているとして、転職の無効を求めて裁判を起こしているが、グーグルは今回、裁判所に提出した同訴訟関係書類の中で、同センター構想に言及していた。

　　また、同書類では、グーグルの買収戦略についても言及し、中国のフイコン（www.huicong.com.cn）やバイドゥと買収協議を続けるとしている。グーグルは現在、バイドゥの株式を2.6％保有している。【了】