iPhone XのFace IDはネコでもロック解除できる?実際に試してみたら予想外の展開に
iPhone X、出遅れましたがなんとか手に入りました。Appleストアで予約するも21日発送と告げられ肩を落としていましたが、7日に発送、8日に到着しました。まさかそんなに発送が早まるとも思わず、ケースやフィルムを購入しておらず、3日間放置してようやくiPhone 8 Plusから移行。メインスマホとなりました。前置きはこのくらいにして、今回の本題に入りましょう。Face IDは、みなさんいろいろと試されており、寝起きは反応悪いとか、メガネかけても通るなんて話を耳にします。AIにより認識が正しかったら、認識度をアップさせるようになっているそうで、使っているうちに普段の生活で出会う「顔」を覚えていくのでしょう。Touch IDは複数登録できますが、Face IDはたった1つだけ。複数のパターンを登録せずとも使っているうちに解決してくというスタイルです。かくいう私も、少し試してみましたが、お風呂場で登録したあと、お風呂から出たら認証しなくなったとか、サングラスをかけた状態でも認証したとか、ある意味驚きを与えてくれています。

そこで、うちの猫(しろ・雑種・雄11歳)はFace IDで登録できるのか、試してみました。しろは、とにかくカメラが嫌いというか撮影しようとすると、動き出してしまいベストショットが撮れなかったり、顔を背けたりしてしまいます。なので、Face IDで枠内に入れるのは至難の業です。しかも、フロントカメラで撮影しなければならず、認識されたときは円になるので、それを確認もしなければなりません。

▲たまたま、iPhone目線ですが、なかなかこの状態にはならないのがうちの猫。

それでも、何度も挑戦し認証されるか試しましたが、なかなかうまくいきません。瞳孔が人間の形と違うからか、とも思い、ちょっと薄暗くして瞳孔を開かせてみたりもしました。そんな試行錯誤を繰り返しているうちに、ふと認識されて円形に変わった時があったのです。これは!と思い慌てて登録しようとしましたが、なかなかうまく行かず断念。


▲枠内に入れても認識されず。やはり猫じゃダメなのか?

ただ、これで猫でもFace IDいけるのか?と期待が膨らみ、しろと格闘しつつ続けていった結果、ついに2度首を回して認識度を上げる作業も突破。「よっしゃあぁぁ!!」と喜び勇んでしろの顔でロック解除――にならず、全く反応しません。おかしいなと思い、自分が見つめたとき、ロック解除になりました。つまり、しろではなく自分の顔が登録されていたのです。


▲おお!? これはいけるんじゃないか?


▲全方向いけたぞ! ......でもなぜかロック解除できず。

これはどういうことかというと、最初に顔として認識したのは自分の顔で、その後の認識度を上げる作業は、しろの顔で行っていたようです。作業中は気が付かなかったのですが、Face IDの登録はフロントカメラで行うため、うまく認識できたか覗き込んでいるうちに自分の顔が枠内に入り、それを登録していたわけです。Face IDは枠内に顔が入った瞬間だけでも顔の特徴を登録していたようです。


▲やっている最中、こんなふうに一瞬自分の顔が映り、顔として認識、登録されたようだ。

実は、Face IDの登録作業は、認識度を上げる2度の首回し作業を省略することができます。うまく登録できなかったときの対策のようで、画面の一番下に「アクセシビリティオプション」という選択肢が用意されています。これを選択すれば、「認識度が下がる」旨のメッセージが表示され、Face IDとして登録完了されるのです。このため、認識度を上げる作業はなくてもよく、しろでさまざまな角度のデータを取ったものの、最初に登録した顔が優先されて、自分の顔だけが認証されているものと思われます。


▲一度顔として認識されると、認識度を上げる作業はゆるくなるのか、しろの顔を映しても円形に変化し登録作業ができる。

ただ、最初の顔として認識はダメだったものの、そのあとの認識度を上げる登録作業では、しろでもきちんと反応していたのは事実です。どこまで対象物を「人間の顔」として判断しているのかは謎ですが、登録作業を録画してあとで確認したところ、顔に何かをかぶせている状態であると認識していることもありました。猫の被り物として認識しているとは思えませんが、マスクとかを付けている状態とでも認識していたのでしょう。その結果、私の顔+マスクのようなものを付けた状態としてデータが構築されているのかもしれません。このため、残念ながら私の顔ではロック解除できますが、しろではロック解除できないということです。iPhone Xは、猫に優しくない仕様でした。


▲「顔の認識が妨げられています」との表示が出ることも。

実はiPhone 8までのTouch IDの場合は、しろの肉球でもちゃんと登録完了でき、ロックも解除できます。これを試してみたときも、足を触られたくないしろが暴れるため、なだめるのに四苦八苦したものの、成果が実ってうれしい限りでした。画面のタッチももちろん肉球で動作するので、これまでのiPhoneは猫にも優しい仕様だったと言えます。もちろん、Face IDを使わなければ猫でもiPhone Xを扱えますがね。


▲赤い矢印の部分、「ロック解除」となっていることに注目。Touch IDは肉球を登録できロック解除も可能。



1つだけやってみたいのが最初の登録は自分の顔だけど、その後はしろの顔で失敗しても正しいと認識させていくとどうなるかということ。そもそも猫の顔を受け付けてくれないとダメですが、猫の顔=顔を覆っている何かを付けた状態として認識はしているようでしたので一縷の望みはあります。都度、しろとの戦いにもなるので、それはまたの機会にしますが、Face IDに関してはしばらく楽しめそうです。