移籍成立間近まで迫っただけに、失望も大きかっただろう。そしてW杯南米予選(写真)では、パラグアイにホームで0-3の大敗……。サンチェスにとっては、散々な1日となってしまった。 (C) Getty Images

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 プレミアリーグの移籍市場最終日となった現地時間8月31日、アーセナルFWアレクシス・サンチェスマンチェスター・シティ移籍は実現に至らなかった。地元メディアによると、アーセナルが代役を確保できなかったためだ。

 バルセロナでともに戦ったサンチェスとジョゼップ・グアルディオラ監督の再会を阻んだのは、モナコのトマ・ルマール。英『BBC』や『ガーディアン』紙などによると、アーセナルはモナコと約9000万ポンド(約130億5000万円)で合意したものの、選手が移籍を望まなかったという。
 
 そのため、アーセナルは5500万ポンド(約79億8000万円)+ボーナス500万ポンド(約7億3000万円)の総額6000万ポンド(約87億円)というマンチェスター・Cのオファーを断ることに……。去就が注目され続けたサンチェスだが、結局、残留ということになった。
 
 アーセナルとの契約延長のオファーを断っているサンチェスは、今シーズン終了後にフリーとなる。今後、アーセナルがサンチェスを説得して契約延長にこぎ着けない限り、来夏、他クラブは移籍金なしで、このチリ代表ストライカーと契約することが可能だ。
 
 それでも、以前からサンチェスを望んでいたマンチェスター・Cは、この夏に獲得を実現できず落胆しているだろう。
 
『ESPN』は、5月から獲得に動いてきた同クラブが、土壇場で代役を確保できずにサンチェス放出を拒んだアーセナルに激怒していると報道。ワールドカップ(W杯)予選で南米に戻っているサンチェス本人も、取引が成立しなかったことに落ち込んでいると伝えた。
 
 フランス代表のルマールは31日、ロシア・ワールドカップ欧州予選のオランダ戦で豪快なミドルシュートでのゴールを含む2得点を挙げ、4-0の快勝に貢献した。その活躍を伝える知らせを、アーセナルとマンチェスター・C、そしてサンチェスはどのように受け止めたのだろうか……。