U-20W杯、イングランド初優勝!そして見えてきた日本の課題は?

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 11日、サッカーU-20ワールドカップ韓国大会の決勝戦が行われ、イングランドがベネズエラを1対0で下し、初優勝を飾った。

 イングランドは35分、セットプレーからFWドミニクカルヴァート・レウィンが相手DFと競り、こぼれたボールに反応しシュート、GKに弾かれるも自らが再び押し込んで先制。その後、試合終了まで続いたベネズエラの猛攻凌ぎ切り無失点に抑え、逃げ切った。

■安定した高い守備力

 イングランドのリードで迎えた74分、ペナルティエリア内でベネズエラFWペニャランダが倒されPKを得る。ペナルティスポットに立ったのはその倒されたペニャランダ本人だった。しかし、今大会でも高い技術を見せつけていた背番号7が短い助走ののち、力強くゴールほぼ真ん中に蹴ったボールは、逆を突かれながらも足に当てるというイングランドの守護神ウッドマンのビッグセーブに止められ、絶好のチャンスを逃した。

 先制を許したものの、相手ゴール前でチャンスを得ていたのは南米代表ベネズエラだった。しかし、イングランドは最後まで集中した守りでゴールを割らせずに無失点。グループリーグから数え4試合目となる無失点勝利で初優勝を手繰り寄せた。また失点を喫したほかの3試合も1失点に抑えるという、大会を通してディフェンスの安定感は揺るぐことはなかった。

■見えてくる日本代表の課題

 今大会、グループリーグにおいて早い時間帯での失点が続いた日本代表。2020年の東京五輪、地元開催のピッチに立つであろう今大会の出場選手を中心として構成されるチームでは、今回の戦いぶりを振り返り、勝ち抜いたイングランドをはじめ上位国の試合運びを大いに参考にしていかなければならないだろう。折しも決勝前日、フランスで行われていた19歳以下の選手によるトゥーロン国際大会でもイングランドが優勝。この大会でも高い守備力を発揮し連覇を果たしており、ここでも同じ世代の日本代表の目指すべき未来もが示された気がしてならない。

 22日間に渡り行われてきたU-20ワールドカップ韓国大会。白熱し、クオリティの高い試合の連続だった今大会、攻守にわたり力強さを発揮したイングランドが初優勝を飾り、近い将来、サッカー母国の隆盛を大いに予感させる結果で幕を閉じた。