昨年のアルゼンチン遠征以来のU-20代表招集となった久保。紅白戦の出来は「思ったよりできなかった」と反省を述べた。写真:徳原隆元

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 5月にワールドカップに臨むU-20代表が、3月7日からトレーニングキャンプを開始した。

 今年初の活動となった同キャンプでは、フィジカルテストが中心となった同日の練習のほか、8日にはFC東京とのテストマッチが組まれている。

 U-17世代から、昨年のアルゼンチン遠征以来、2度目の飛び級招集となった久保建英も、この日行なわれたトレーニングをフル消化し、紅白戦では2トップの一角として出場。ゴールこそなかったが、自らボールを要求し、持ち前のドリブルで仕掛けるなど、「らしさ」を垣間見せた。

 トレーニング後は、「正直言うと思ったよりできなかった。もうちょっと早くボールを受けに行く動きが欲しかった」と反省しつつも、明日のトレーニングマッチに向けては「自分の持ち味を出していきたい」と意欲を見せた。

 前線でコンビを組んだ小川航基(磐田)との連係は噛み合わなかったが、「前回のアルゼンチン遠征から色々と教えていただいて、一番近くで一緒にやっているので合わないとは思わない」と自信を覗かせ、明日のトレーニングマッチに向けて、「ほかのFWとかと違ってオフの動きは得意ではないんですけど、オンの動きは得意なのでボールを持った時の動きに注目してほしい」と、アピールも誓った。

 今後の焦点のひとつは、5月のU-20ワールドカップのメンバー入り。内山篤監督が「戦力になると思って招集している」と明かしたように、ひとつ上となるU-20代表としての世界大会出場も現実味を帯びる。

 もちろん、そこはアピール次第となるが、本人は「(本大会まで)時間がなくて、今から15年間で変えられなかったものを1か月弱で変えるのはたぶん無理だと思う。そこはできないと割り切って、できることを全力でやるだけです」と、持論を述べた。

取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)