ASUSのSIMフリースマホ「ZenFone 3 Ultra」で注目のau VoLTE+DSDSを試す!ZenFone 3シリーズの対応状況や注意点などもまとめ【レビュー】

SIMフリースマホ「ZenFone 3 Ultra」で話題のDSDS機能を紹介!

日本のSIMフリー市場において人気のあるASUSTeK Computer(以下、エイスース)。その最新モデル「ZenFone 3」シリーズでは、上位の「ZenFone 3(型番:ZE520KL)」や「ZenFone 3 Deluxe(型番:ZS550KL)」、そして大型の6.8インチスマホ「ZenFone 3 Ultra(型番:ZU680KL)」の3製品ではauやau回線の仮想移動体通信事業者(MVNO)におけるLTE対応SIMカードを使える「au VoLTE」と、3Gと4Gの同時待受に対応した「デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)」に両対応しています。

特にDSDSについては昨年夏に「Moto G4 Plus」が日本初対応として発売されて以降、SIMフリー市場では話題の機能となり、ZTEの「AXON 7」や「AXON 7 mini」、FREETELの「SAMURAI KIWAMI 2」、そしてDSDSに注目して投入されたgooのスマホ第7弾「g07」など、多数の製品が発売されています。

そこで今回はすでにDSDSについてはMoto G4 PlusやAXON 7などで紹介していますが、ZenFone 3シリーズにおけるau VoLTEと両対応した点なども含めて紹介していきたいと思います。

ZenFone 3 Ultraでは右側面に2つのスロットがあり、上側がSIMカード専用スロット、下側がSIMカードとmicroSDカードの共用スロットに

ZenFone 3シリーズのau VoLTEやDSDSの対応状況をまとめると以下のようになります。なお、最上位モデルの「ZenFone 3 Deluxe(型番:ZS570KL)」はau VoLTEには対応していませんが、CDMA2000に対応しており、auの3G通話が行えるため、VoLTE非対応SIMカードで通話ができます。

機種型番DSDSau VoLTECDMA2000
ZenFone 3ZE520KL
ZenFone 3 DeluxeZS550KL
ZS570KL
ZenFone 3 UltraZU680KL
ZenFone 3 LaserZC551KL
ZenFone 3 MaxZC520TL
※本記事では特に注記がない限り「DSDS」を3Gと4Gのデュアルスタンバイに対応していることとしています。なお、ZC551KLとZC520TLも2Gと3Gのデュアルスタンバイには対応

ZenFone 3シリーズのDSDSは最もサイズが大きいZenFone 3 Ultraを含めて1つはSIMカード専用、もう1つはSIMカードとmicroSDカードの共用となっています。この辺りはMoto G4 PlusやMoto Z PlayのようにSIMカード専用が2つとmicroSDカードの3つのスロットがあるほうがありがたいところです。

各機種ともにmicroSDカードと共有のスロットにはnanoSIMカード(4FF)サイズが装着でき、もう1つのSIMカード専用スロットにはZenFone 3 UltraのみがnanoSIMカードサイズ、それ以外のZenFone 3シリーズは現状、microSIMカード(3FF)サイズとなっています。

SIMカードを2枚装着すると、他の製品と同じようにSIMカードの簡易設定が表示され、ZenFone 3 Ultraでは「優先データサービスネットワーク」が表示されました。DSDSなどのSIMカードの詳細設定は、設定から「デュアルSIMカード設定」で行えます。


優先データサービスネットワーク画面(画像=左)と設定画面(画像=右)



デュアルSIMカード設定を表示させようとすると最初にポップアップアラートが表示されるので次回以降不必要なら「再度表示しない」にチェックを入れて「OK」を押します

デュアルSIMカード設定では、各SIMカードの名前の左側にチェックを外せば、SIMカードを装着しつつも使わないようにもできます。また、他製品と同様に「SIM 1」や「SIM 2」も名前を付けることも可能。

優先SIMカードは「音声」と「SMS」、「データ」のほか、「優先Bluetooth通話設定」があるのが珍しいところでしょうか。なお、ZenFone 3とZenFone 3 ZS550KL、ZenFone 3 Ultraの3モデルはau VoLTEに対応していますが、au VoLTEはSIM 1のみで利用可能とのことなのでご注意ください。

今回は、SIM 1にau VoLTE対応SIMカード(mineo Aプラン)、SIM 2にNTTドコモのspモード(音声契約)なSIMカードを装着しています。なので、SIM 1とSIM 2ともに通話、SMS、データが使える状態です。また、データのAPN(アクセスポイント)設定などは別途、設定の「もっと見る」から「モバイルネットワーク」で設定します。その中でSIM 2のNTTドコモのSIMカードが音声定額なので音声の優先、SIM 1のmineoをデータの優先に。

念のため、SIM 2のNTTドコモのSIMカードもデータ設定をしておきます。ただ残念ながらspモードのAPNはプリセットされていなかったのでAPNに「spmode.ne.jp」として手動設定しました。設定方法などは過去記事NTTドコモの公式Webページを参照してください。


もっと見る画面(画像=左)とモバイルネットワーク画面(画像=右)。モバイルネットワークではSIM 1とSIM 2がタブで切り替えて表示・設定可能



SIM 1にau VoLTE対応SIMカードを装着しているのでAPNには3つがプリセット(画像=左)。SIM 2側は「VoLTE」の項目などがないのがわかる




NTTドコモ系のMVNOにおけるAPN設定一覧および実際にDSDS状態にした待受画面。ピクトエリアに「VoLTE」アイコンや電波マークに「1」と「2」がある

両方のSIMカードで音声とデータを設定したので少しわかりづらいですが、ZenFone 3 UltraでSIM 1でデータ通信をしつつ、SIM 2で音声通話を着信している様子を以下に動画で紹介しておきます。デュアルアクティブ(DA)ではなく、デュアルスタンバイなので当たり前ですが、SIM 2で発信してSIM 1で着信はできず。



また、ZenFone 3シリーズでは「緊急地震速報」など「緊急警報」に対応しており、ETWSとSMS(BC-SMS)が利用できる模様。しかも、SIM 1とSIM 2にそれぞれ設定できるので、マルチキャリアでau回線とNTTドコモ回線を装着しておき、万全を期す(?)みたいな使い方もできそうです。



ZenFone 3 Ultraにおける緊急警報画面と通話(ダイヤル)画面




記事執筆:memn0ck


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