復活したNSXが「評価されない」のはなぜ?【クリッカーオブザイヤー座談会 Vol.2】
2015年11月1日〜2016年10月31日までに日本で発売された55台の中から、最も欲しい、優れているクルマを選ぶクリッカー・オブ・ザ・イヤー(CCOTY)。
10点を入れたクルマについて各選考委員が覆面で語る座談会リポートの第2弾は、国産車で10点を獲得したNSXを中心に展開します。
司会(以下司):復活したホンダNSXには二人が10点満点を入れていますね。
F:ジャパニーズスーパーカーのNSXがCOTYにノミネートすらされていないのはおかしいし、あまりにも扱いが悪いと思いませんか。そういう理由からです。
D:特別賞取りました。
B:そもそもエントリーされていない。年間500台以上販売されないクルマは除外だから。トヨタミライとか。
C:しかし、あきらかに500台売れない車がありますよね。売るつもりがあればいいのですかね。
B:実は調べてみたら、ちゃんと500台売れていました
F:CCOTY(クリッカー・オブ・ザ・イヤー)は自分がイイとかほしいとかで点数入れている場合じゃないです。クリッカーという媒体がこれでどうだ!ということを世間に示さなきゃいけないと思います。そのためにNSXは一番いいクルマだと思いませんか?
C:今年はNSXを推薦していて、昨年ロードスターはファミリーカーに向いていないと言った発言というのが面白いです。ロードスターは評価しないけど、NSXは評価するのですね。
F:良く覚えていますね。それは同じ軸で見てはいけない。200万円と2000万円は同じに見てはいけないと考えました。このリストの中で一番欲しいクルマだから。と言おうと思いましたが、よく見たらアウディR8がリストにあったので、それならR8がいいと思って。だからR8は9点。CCOTYは象徴的な賞であってもらいたい。皆さんチマチマしたこと言っていてはいけません。
E:僕はNSXに4点。海外の媒体から1カ月ぐらいノイローゼになるくらいNSXを撮影したいと連絡があった。そこまでの反響、そして乗りたいという意志を感じました。
D:取材でNSXに乗っていたら、携帯を向けられることが多くて注目度が高いことは驚いた。クルマを運転していて、オービス以外で写真を取られるなんて久しぶりです。
C:青山の本社前で、広報車を返却に来る時間を見計らって見ている若者がいます。
E:鉄道かNSXですね。撮り車。
司:NSXの走行性能についてのコメントはありませんか?
F:異次元のコーナリング感覚と書いてください。ただし、価格が2370万円。マクラーレン540C、ランボルギーニウラカン580-2と同じ水準というのは悩ましいです。
C:悩む人は買わないと思います。何台もスーパーカーを持っていて1台ちょっと入れ替えるかな。とかそういう人が買うと思います。だから、販売するは100%地元のディーラー。直営店は無理だと思います。ライオンズクラブとかのお金持ちが買うじゃないでしょうか。年間100台ですから。
A:NSXはアメリカ車っぽいですよね。アメリカ人がアメリカで走るために作ったようなクルマ。だったら、ホントのアメリカ車を買った方がいいかなと思いました。
B:私ならコブラ買います。
F:NSXの悪口は終わり!NSXは扱われ方が雑すぎ、あれだけ偉大なクルマなのに。
司:自分で買うとは言ってません。もらえるなら。という条件で10点ですから。では、途中に出たアウディR8はどうですか。
F:この中で一番欲しいです。先代はGTカーでしたが、ハンドリングの方向性が変わった。ウラカンと比べても、視界も良いし段差の気の使い方が違う。日常使いができるし、ウラカンより乗りやすいので高く評価しました。
B:残念ながら華がないです。
D:2000万円を超えるクルマですから、ただ速い、運転しやすいでは評価しづらいですよね。これはNSXにも言えることでしょうけど。やっぱり、羨望の眼差しで見られるクルマじゃないとスーパーカーではないと思います。そう考えれば現在のところNSXはスーパーカーと言って良いのではないかと思います。これが継続できれば。
A:NSXは年間100台ですから、レア度はしばらく続きそうです。
D:NSXの未使用車がどれくらいの期間プレミアム価格で販売されるのかが見ものですね。
その3へ続く…
(クリッカー編集部)
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