先月末にコロンビアのメデジン近郊で墜落した飛行機事故で生存したシャペコエンセDFアラン・ルシェウが病院を退院した。イギリス『ガーディアン』によると、アランは出発前に席を移動するように求められたと明かしている。

コパ・スダメリカーナ決勝ファーストレグのためにコロンビアに向かう途中に事故に遭ったシャペコエンセは、監督や選手らチーム関係者の多くを失った。数少ない生存者の一人がアランだ。

ブラジルに帰国して入院していたアランは退院を認められ、車椅子に乗って病院から出てくる動画がインターネットで伝えられている。アランは車に乗り込む際に自らの足で歩き、居合わせた人々に手を振った。


『ガーディアン』によると、アランは出発前にクラブの幹部から前方の席に移るように求められたという。ジャーナリストを後ろに座らせるためだったそうだ。アランは次のように話している。

「嫌だったんだけど、ジャクソン・フォルマンが横に座るように言い張ったんだ。なぜ僕が生き残ったのかを説明できるのは神様しかいない。神様が自分に2度目のチャンスを与えてくれたんだ」

GKフォルマンはルシェウ同様に生存した6名のひとり。だが、この事故で足を切断することを余儀なくされた。



アランは「事故のことは何も覚えていない」としつつ、このようにも述べている。

「何が起きたかを聞いたときは、夢みたいだった。悪夢のようだった。少しずつ話を聞いて、理解し始めている。事故のことは話さないようにしているし、ニュースも避けている。でも、少しだけ見たところからは、パイロットが欲をかいたせいじゃないかと思う」