15日放送、テレビ東京「SPORTSウォッチャー」では、「引退 感動秘話」と題し、今季をもって現役を退いた東北楽天ゴールデンイーグルス・栗原健太と、彼を育て、支えてきた母・順子さんの想いを伝えた。

広島カープの主砲として4年連続20本以上のホームランを放つなど、長きに渡ってチームを支えてきた栗原だが、その野球人生はケガとの戦いでもあった。

2012年に右肘の痛みを再発すると、他のケガや度重なる手術の影響もあってか、全盛期の力を取り戻すには至らず、2015年のオフに広島を自由契約に。その後、入団テストを兼ねた楽天の秋季キャンプに参加し、契約を勝ち取るも、シーズンを通して1軍に上がることができず、今回の引退となった。

それでも栗原の野球に取り組む真摯な姿勢から、楽天球団は2軍打撃コーチ就任を要請。僅か1年の在籍ながら、11月23日には引退セレモニーも行われている。

そんな栗原は、両親の離婚により、母・順子さんによって育てられてきた。山形県天童市にある焼肉店を女手一つで経営する順子さん。「普通の家庭と違って商売しているから。毎日考える余裕なく忙しくて、とにかく毎日の生活が」と、必死にやりくりしてきたこれまでの生活を振り返るも、栗原が1年生から4番で活躍した日大山形高校時代を「応援いきました。懐かしい。楽しかったです、応援が」と嬉しそうに語った。

だが、せっかく地元に息子が戻ってくるも栗原が1軍で出場できずにいると、「ここに健太がいればなっていつも思うんですけど、とにかく出て欲しい」と語っていた順子さん。引退セレモニーで彼が語った家族への感謝の言葉を聞くと、「(ユニフォーム姿を)見られてよかったです。打撃コーチなので(栗原が指導した)2軍の選手が1軍に上がって活躍してほしいと思います」と話した。