続・日本が「いらすとや」だらけな件【テレビ・警告・POP編】
今や日本を埋め尽くさんばかりの勢いの「いらすとや」素材。ポスターなど印刷物での使用例を取り上げた前回に続き、今回は広く街中での目撃証言を紹介したい。
テレビでも「いらすとや」!
テレビでも、今やいらすとやキャラたちは常連出演者と化しつつある。
こちらは、東京都のWさん(40代女性・主婦)が「Nスタ」(TBS系)で見つけた使用例。解説用のパネルが、1枚まるごといらすとや化している。
実は筆者(T編集長)がこの企画を思いついたのも、何気なく観ていた「内村さまぁ〜ず」で見かけた「いらすとや」素材がきっかけだった。この手のワイド番組では特に、忙しい時でも手軽に使えるため、重宝されているらしい。
普段から「いらすとや」を探してしまうという、京都府のTさん(40代女性・主婦)からも、テレビで発見したいらすとやが。
もっともこちらは、「テレビで紹介されたスライド資料」での使用例らしいので、ちょっと違うかも......。
「禁止」に似合ういらすとや
同じくTさんが、広島のホテルで撮影したこの1枚。
この手の、「〜してはいけません」系の警告・注意でも、いらすとやはよく使われる傾向がある。
東京都のumakoyaさん(30代男性・会社員)が、やはり静岡県のホテルで見つけたこの看板も、その典型。
東京都のKさん(10代女性・高校生)が東京オペラシティで見かけたのも、子ども向けの注意書きだ。
小田急線の駅駐輪場でも。まわたさん(40代女性・団体職員)からの投稿。
福岡県のSさん(30代男性・建設業)が、セブン‐イレブンのATMで見つけたという注意書き。福岡県警は、前回の記事でも使用例が報告されていた。担当者がいらすとや好き?
兵庫県のKさん(40代男性・IT系)が、北神急行の車内で発見した、マナー啓発のための額面広告も、大々的にいらすとやをフィーチャー。
「危ない行為」の素材もバリエーション豊かにそろっている、子どもなどでもわかりやすい、タッチが柔らかいので不快感を与えにくい――警告、注意系でいらすとやが引っ張りだこなのは、このあたりの要因からだろうか。
ヨドバシはやっぱりいらすとやが好き
もう一つ、いらすとやが強いジャンルがある。店頭POPだ。
以前も取り上げたヨドバシカメラのいらすとや贔屓(びいき)については、今回も読者からの目撃証言が挙がった。
東京都のTさん(20代女性・会社員)が新宿マルチメディア館で発見した、2枚の写真がこちら。
店内のワゴンから、
アウトドアコーナーの案内まで幅広く活躍中。
ホームセンター「コメリ」での使用例を投稿してくれたのは、本記事2度目の登場、福岡県のSさん。
東京都のKさん(10代男性・学生)が、明治学院大学前のファミリーマートで見かけたのは、こちらのPOP。オロナミンCの宣伝にばっちりハマっている。
レジにも。
茨城県のTさん(学生)が「駅前のスーパー」で発見した。店内のすべてのレジに配置されていたとのこと。
化粧品売り場にも進出中だ。鹿児島県のSさん(30代女性・アルバイト)がドラッグストアで発見したのは、美白アイテムの効能を解説するディスプレー。
「狙って浸透」できるという商品の魅力を伝えたいらしいのだが――文字通りに解釈して「射撃手」のイラストを使っちゃう、というセンスが素晴らしい。
いらすとやの日本征服はまだまだ続く
以上、まだまだ紹介しきれないが、ひとまずこのあたりで。
全国各地の使用例を見ての感想だが、同じいらすとや素材を使っていても、作り手の着眼点や用途によって、実際に生み出された「作品」はかなりバリエーション豊かなものとなっている。
「没個性化」を心配する人もいるかもしれないが、いらすとやの豊富(すぎるくらいに豊富)な素材と、利用する側のセンスさえあれば、まだまだ表現の幅は広がっていくはずだ。やがては、あらゆるものが「いらすとや」で表象できるようになり、それはつまり――。
街で見かけた「いらすとや」の写真、探してます
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