もしかしたら痩せたいからと言って、睡眠時間を削ってエクササイズなんてしていませんか? それとも、仕事や家事が忙しすぎて、たっぷり眠るヒマなんてない? 実は、そんな人は太っちゃう人なんです。痩せやすい体になるには、しっかりと眠ることも大切なんですよ。

睡眠時間が短いと太っちゃうのはナゼ?

睡眠時間が短いということは起きている時間が長いということ。起きて活動していればカロリーを消費して痩せるはずなのに、逆に太っちゃうってどういうことなのでしょうか? もちろん起きている時間が長ければ、間食をする機会が増えるということもあります。でも、睡眠時間が減少することで、基礎代謝が下がったり、かえって食欲が増してしまうというのが本当の理由です。食欲や代謝はホルモンの影響を受けやすい部分。睡眠とホルモンの分泌には密接な関係があるのです。

睡眠時間が短いと基礎代謝が下がるワケは?

基礎代謝とは生命を維持するために必要なエネルギーのことで、何もせずにいてもそれだけのエネルギーが必要ということです。基礎代謝の中で最もエネルギーの消費が激しいのは筋肉です。つまり筋肉を付けることによって、基礎代謝を上げて痩せやすい体になることができるのです。筋肉を付けるためにエクササイズをすることは大切ですが、しっかりと眠って成長ホルモンの分泌を促すことも大切です。成長ホルモンには、脂肪を燃焼させたり筋肉を作る働きがあります。成長ホルモンは子供だけでなく、大人になっても分泌されますが、睡眠中に分泌量が増える特徴があるのです。もちろん睡眠不足になると成長ホルモンの分泌は減少してしまいます。

睡眠時間が短いと食欲が増しちゃうワケは?

食事を開始して20分ほど経つと、レプチンというホルモンが分泌されて満腹サインを出してくれます。それによって、私たちは満腹感を得て食べ過ぎを防ぐことができます。レプチンには交感神経に働きかけてエネルギーの消費を促進したり、脂肪の蓄積を防ぐ働きもあります。レプチンがしっかり分泌されるためには、充分な睡眠時間を確保することが重要なのです。睡眠不足が続くと、食欲を増進するホルモンのグレリンが増加することも分かっています。

太りにくく痩せやすい体をつくるには、まず十分な睡眠時間を確保することが大切です。睡眠時間を減らしてまで頑張っていた方は、ライフスタイルを見直してみてはいかがでしょうか。


writer:岩田かほり