「真のエースは俺だ!」背番号20の左腕・山本(都城工)が完封!

完封した山本(都城工)

 準決勝の第2試合は、都城工・山本(背番号20)、延岡星雲・田野(背番号11)、ともに背番号1ではない左腕が、典型的な投手戦を繰りひろげた。

 7回表が終わって0対0。均衡が破れたのは、7回裏・都城工の攻撃。

 一死無塁から5番・谷村が左前安打で出塁すると、二死二塁になって7番久保が中前安打で出塁。二死一三塁から打席に入ったのは、8番・東。初球で一走・久保が盗塁に成功!二死二三塁のチャンスとなった。

「二回裏(二死二三塁)のチャンスで打てなかったので、今度こそは打つ気で打席に入りました。監督の指示通り、無理矢理センターに打つことができました」と、相手二塁手が打球に追いつくグラブを弾き、しぶとく中前へ適時打を転がした。都城工は8回に、田野から変わってマウンドにあがった延岡星雲のエース・津島(背番号1)から、犠飛と敵失で3点を追加!都城工4対0延岡星雲とした。

都城工は、投げては山本(背番号20)が、「真のエースは俺だ!」と言わんばかりに、一人でマウンドを死守。今大会、都城工の背番号1を背負うのは、県南地区予選と準々決勝等で素晴らしいピッチングをみせた左腕・花牟礼。しかし、春の大会まで、チームのエースナンバーは山本が背負っていた。山本は、「春以降、肩を故障して約2週間投球ができませんでした。チームに迷惑をかけてしまったので、今日は貢献できて良かったです。(花牟礼とのエース争いに)夏には、また背番号1を取り戻せるように頑張ります」と、復帰登板で見事5安打完封勝利!延岡星雲に、三塁すら踏ませなかった。

(写真・文=三角 竜之)

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