Amazonがニセのレビューを購入していた出品者3者に訴訟
by Anna M
Amazonは商品レビューの公正を期するため、ニセレビューを売っていた1114人のユーザーを提訴するなどの対策に取り組んでいます。これまでAmazonはニセのレビューをねつ造するユーザーを訴えていましたが、初めてニセレビューを購入した出品者側を相手に訴訟を起こしています。
Amazon sues three sellers for fake reviews
http://www.neowin.net/news/amazon-sues-three-sellers-for-fake-reviews
Amazon sues sellers for buying fake reviews | TechCrunch
「ニセのレビューを購入している」としてAmazonが訴えた出品者は、カリフォルニア州のMichael Abbara被告、ペンシルベニア州のKurt Bauer被告、中国企業のCCBetter Directの3者。「Abbara被告ら出品者は、Amazonで商品を購入していないニセのアカウントを使い、自社が販売している商品に都合のよいレビューを投稿した」としてAmazonは訴訟を起こしています。ニセのレビューは、該当の出品者の商品レビューのうち、30〜45%を占めると見られています。
by Peter Miller
Amazonはニセの商品レビューを撲滅するために奮闘していて、2015年初頭から1000件以上の訴訟を起こしています。しかし、Amazonが出品者を訴えたのは今回が初めて。出品者を訴えることで、他の出品者がニセのレビューを有料で購入する動きを止める狙いがあるとのことです。
今回の訴訟でAmazonが勝訴すれば、出品者3者はアカウントを差し止められてAmazonで商品を販売したりAmazonサービスを使ったりできなくなるほか、ニセのレビューで得た利益をAmazonに返却し、代理人の依頼料を支払うため、合計で2万5000ドル(約273万円)超の賠償金が必要と見られています。
by amy
Amazonの広報担当者は、「私たちの目標は、出品者がレビューシステムを悪用するのを阻止し、ニセのレビューをめぐる金銭のやりとりをなくすことです」とコメントしています。Amazonでは不正にレビューを投稿した出品者のアカウントを停止・削除したり、ニセレビューを検知して公開前に削除するアルゴリズムを開発したりといった、数々の対処法を講じており、ニセレビューを減らすことに成功しているとのこと。また、Amazon広報担当者は「Amazonに投稿されているレビューの大部分は本物です。何百万ものユーザーが毎日買い物する際の助けとなっています」と語っています。