「フランス語で会話したい!」は叶うか!? フランス語学習用電子辞書で勉強してみることにした(前編)
「ボンジュール! ヴザレビヤン?」 ……と、のっけから“カタカナフランス語”でご挨拶。カタカナなのは、残念ながら筆者はフランス語ができないから。とはいえ、日本では英語よりはるかに耳にする機会が少ないフランス語。「フランス語なんて私もわからないよ」と励ましてくれる友人もいますが、実は筆者にはその優しい言葉に甘えてばかりはいられない現実がありました。夫がフランス人だからです。日本語が達者な夫は別として、夫の家族や友人と会話ができないのは大問題。そろそろごまかしきれなくなってきました……。
「エクスワード XD-Y7200」。エクスワードには、“実践的に外国語をしっかり学びたい方に”とうたう英語以外の外国語学習向けのシリーズがあり、本製品はその中の「フランス語」モデル。ほかに、ドイツ語(XD-Y7100)/イタリア語(XD-Y7400)/スペイン語(XD-Y7500)/韓国語(XD-Y7600)/ロシア語(XD-Y7700)/ポルトガル語(XD-Y7800)もあります
そこで一念発起! 本気でフランス語を学ぼうと決心し手に入れたのが、このカシオの電子辞書「エクスワード XD-Y7200」(以下XD-Y7200)。これ、フランス語学習に特化した電子辞書で、フランス語系の辞書や参考書が11コンテンツ収録されているのです! フランス語が堪能な上司に「フランス語学習にまず何が必要か」とたずねたところ、「つねに辞書を持て!」という回答。努力もせず自然に語学力が身に付くわけがわりません。……当然ですね。
サイズは、148.0(幅)×105.5(奥行)×15.7(高さ)mm(閉時/最薄部)。重量は、約265g(電池込み)。液晶モニターはカラーで、5.3型タッチパネルを採用。手書き入力にも対応。スピーカー/マイク機能も搭載(ヘッドホン端子あり)
ご覧のとおりXD-Y7200はほぼ文庫本サイズと非常にコンパクト。なので、つねに携帯し、とにかく気になるフランス語は片っ端から調べていく。そんなことから始めてみることにします。そして、同僚を巻き添えに最初の目標を「仏検5級合格!」に設定。今から学習してどこまで習得できるかわかりませんが、結果をお楽しみに……(実は3月から勉強を始めています)。
1人で学ぶより仲間がいたほうがいいかも、と、同僚を「仏検5級合格企画」の巻き添えに。彼もゼロからの出発。「ボンジュールとアン、ドゥ、トロワしかわかりませんけど、やります!」とのこと
電源は、単3形乾電池/単3形エネループ/単3形充電式EVOLTA×2本使用。 単3形アルカリ乾電池の場合、約180時間(英和辞典の訳画面で連続表示時)使用可能
XD-Y7200の“フランス語学習モデル”たる機能とは
まだ学習効果は披露できない状態なので、まずは、XD-Y7200の収録コンテンツや機能などをチェックしつつ、フランス語学習モデルたる部分を確認してみましょう。
電子辞書といえば、やはり収録されている辞書・事典などのコンテンツが気になるところです。XD-Y7200には、フランス語学習に必要な仏和、和仏辞書など「フランス語コンテンツ11冊分」が収録されています。ちなみに、目標達成のためにひんぱんに使用することになるはずの辞書は、以下の6冊分。そういえば、知人のフランス語講師がかつて「単語の数を増やすには、仏仏辞典も使うといいよ」と言っていたことを思い出したのですが、入っています、仏仏辞典! しかし、フランス語系だけでもこのコンテンツ数。まだ何もしていないのに、なんかやれる気になってきました。やる気スイッチ発見です! ちなみにこれらの辞書は、いちいちトップ画面に戻ることなく横断して使うことができます。そのようすはのちほど紹介しますが、それがXD-Y7200の最大のメリットといえるでしょう。あまりにもシームレスに横断できてしまうので探究心から脱線してしまうこともしばしばありましたが、きっとそれが単語数を増やすのにはいいはずです。そう信じます(笑)!
<収録されているフランス語系辞書>・小学館 ロベール 仏和大辞典(収録数/約12万語)・ロワイヤル仏和中辞典 第2版(収録数/約9万語、ネイティブ音声収録)・プチ・ロワイヤル仏和辞典 第4版(収録数/約43,000語、ネイティブ音声収録)・プチ・ロワイヤル和仏辞典 第3版(収録数/約46,000語)・オックスフォード フランス語辞典 第4版(収録数/約36万語)・PETIT ROBERT仏仏辞典(収録数/約6万語)
辞書のほか「口が覚えるフランス語」「ゼロから始めるフランス語」「ひとり歩きの会話集フランス語」「Dr.PASSPORT 日本語→フランス語版」「Trouble Passport 日本語→フランス語版」も収録。いずれもネイティブ音声収録
すべてではありませんが、フランス語のネイティブ音声が収録されており再生スピードも5段階でコントロールできるので、あまり耳なじみのないフランス語の学習にはかなり役立ちそう。ちなみに仏検には聞き取りテストもあるらしいので、これは心強いですね! さらに録音機能があり、ネイティブ音声のあとに自分の音を録音し、聞き比べることができるようになっています。実践する機会が少ない方にはかなり重宝しそうです。
単語を調べます。これは、大好きな60年代のヒット曲「恋は水色」(邦題)の歌詞。ドゥー、ドゥー、ラムーエドゥー♪と音だけの記憶はあるものの、出だしの「Doux」から意味がわかりません(「シャンソンで覚えるフランス語-2」(第三書房)より)
「ホーム」画面。今回はキーボードを使って「DOUX」と入力
ちなみにキーボードはQWERTY配列なのでパソコンになじみがればサッと入力できます。また、上部にはそれぞれの辞書を直接開くボタンもあります
検索結果。左側にはそれぞれの辞書のアイコンが表示されていて、選ぶことができます。今回は、ネイティブ音声マークのある「R仏和中」(ロワイヤル仏和中辞典)を選んでみます
「R仏和中」(ロワイヤル仏和中辞典)の検索結果。表示文字サイズが最大になっているので見えませんが、例文をたくさん乗っています。音声マークを選べば、ネイティブ音声を聞くことができます
ネイティブ音声の再生速度は5段階から選択可能。また、自分の読み上げをそのまま録音し、すぐにネイティブ音声と聞き比べることができます。筆者のようにシャイな人にはかなり重宝(笑)
なお、注意しておきたい部分にマーカー機能で印を付けたり、覚えておきたい単語をピックアップして自分だけの単語帳のようなものが作れる機能や、自由に書き込んで残しておけるめる「ノート」機能もあります。
マークした部分を電子辞書内の「マーカー単語帳」に記録しておけば、後で見返すことができます
単語を増やしてフレーズに応用し、サーキットトレーニング!
このような感じで、XD-Y7200ではわからないフランス語単語の意味と発音をササッと調べるこ16とができます。とはいえ、単語ばかりでは飽きてしまいますし、英語学習の経験から言うと、実際の会話を通してフレーズとして記憶すると活用しやすいはず。そんな時に便利なのが、「口が覚えるフランス語」「ゼロから始めるフランス語」「ひとり歩きの会話集フランス語」などの、目的やシチュエーションからフレーズが学べるコンテンツです。文法がよくわからなくても、とりあえず新たに覚えた名刺や形容詞を入れ替えて、サーキットトレーニング的な学習をしてみました。
例えば、「口が覚えるフランス語」新しいフレーズを仕入れてみましょう。形容詞を使ったフレーズをチェック
たとえばこのような例文の形容詞部分を入れ替えて(背が高いを“低い”、金髪を“黒髪”にするなど)、同じフレーズを繰り返して学習してみました
こちらもネイティブ音声に対応しているので、初心者には聞き取るのにかなり難易度の高いリエゾン・アンシェヌマン・エリジィオンの確認もできます。今の段階ではルールは理解できておらず、「なるほど、これがこことつながってこのような発音になっているのね、へぇ〜」という“気付き”レベル。……仏検5級への道のりはまだまだ遠い!
フランス語以外の“おまけコンテンツ”で脱線してしまう!?
そして、ありがたいようで困ったのが、フランス語以外のコンテンツが案外興味深く、つい脱線してしまうこと(笑)。XD-Y7200には、フランス語学習以外のそのほかのビジュアル系や音楽系の事典類コンテンツや、著作権の切れた日本文学2000作品/世界文学1000作品、収録されています。事典類は、検索した語句から横断して検索できてしまうものもあるので、インターネットで調べものをしているときに起こりがちな“気になるリンクをたどっていくうちに、最初に調べていたことからかけ離れてしまっていた”というあの状況がおきてしまうことも。暇つぶしにはもってこいなのですが、気を付けねつけねばなりません。
「ビジュアル 大世界史」では収録されている写真からの検索が行えます。また、検索結果から語句を選択し画面右の「ジャンプ」を選べば、フランス語辞書をはじめとする収録されているコンテンツからの横断検索も可能
ちなみに、XD-Y7200に収録されているコンテンツは、11のフランス語コンテンツのほか、89コンテンツ+文学3,000作品/クラシック音楽2,000フレーズ(電子版コンテンツ)となっています
なお、XD-Y7200では、TOEIC対策や旅行などで役立つ英語学習用のコンテンツも豊富に収録。こちらは、次回のフランス語学習進捗報告の際に紹介させていただきます。
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