「しょっちゅう家に来る近所の奥さん。顔を見るのも苦痛になってきて...すると夫が」(群馬県・30代女性)
「ご近所」という密室で起こる人間関係のトラブルは、「逃げ場がない」のがつらいところだ。我慢するか、相手を屈服させるか、いっそ諦めて引っ越してしまうか――と、解決策もどうしても限られてくる。
群馬県のZさん(30代女性・主婦)はしかし、うまくソフトランディングすることができた。きっかけになったのは、夫のアドバイスだ。
最初はいい人だと思ったけど
以前住んでいた町での話です。もともと東京に暮らしていた私たち夫婦でしたが、夫の転勤で、小さな田舎町に一軒家を借りて引っ越すことになりました。
画像はイメージです(Helga Weberさん撮影、Flickrより)
環境の急激な変化に戸惑っていた私ですが、お隣に住んでいる50代の奥さん(Aさんとします)が声をかけてくれました。Aさんは世話好きな方で、
「困ったことがあったら、なんでも相談してね」
と......。
やがてAさんは我が家によく遊びに来るようになり、畑で作ったものを分けてくれたり、地域の慣習を教えてくれたりと、非常に親切にしてくださいました。私も、非常に感謝していたのですが......。
週2・3回、2時間以上も居座られると...
ところが、だんだんと、我が家に来るのが「当たり前」という感じになってくると、こちらも負担を感じるようになってきました。
週に2、3回は見えられますし、一度家に上がると、2時間以上はおしゃべりするのが当たり前。その内容も、ご主人への愚痴や不満だったり、世代も違い、都会育ちの私をチクチク皮肉ったりするような話が増えてきて......。
田舎ではこうしたご近所付き合いが当たり前なのかとも思いましたが、もともと内気な性質の自分は精神的に追い詰められ、「今日もAさんが来るかも......」と思うと朝から憂鬱になる有り様でした。
働きに出たことで解放された
1年ほど経ったころです。ふさぎ込んでしまった私を見かねて、夫がアドバイスしてくれたのは。
「いっそ、働きに出てみたらいいんじゃない? 家を留守にしてみたら、会うこともないでしょ?」
幸いにも、隣町にあるスーパーがパートを募集していました。我が家からは車でないとしんどい距離だったので、独身時代以来10年ぶりにハンドルを取ることに。
結果から言うと、これが大成功でした。家から遠いスーパーを選んだおかげで、お店でAさんと鉢合わせすることもありませんでしたし、車に乗り始めたおかげで行動半径も広がり、気持ちもアクティブになれました。
Aさんにはシフトの日を伝えなかったので、家を訪ねて来られること自体もほとんどなくなりました。また気持ちの上でも余裕ができたこともあり、顔を合わせてもにこやかにやりとりできるように。その後再び引っ越すまで、それなりに良好な関係を続けることができました。
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