全国各地の「防犯メール」の中から、気になった事案を紹介する本連載。今回は、兵庫県の「ひょうご防犯ネット」へ寄せられた不審者事案を取り上げたい。

ベビーカーを押す女性に対して...。画像はイメージです(Vasile Cotovanuさん撮影、flickrより)

何もかもが理解できない

2015年10月22日、14時ごろ。神戸市中央区神若通2丁目番付近の路上で、不審者事案が発生した。

成人女性がベビーカーで赤ちゃんを連れて信号待ちをしていたところ、60歳代の男に遭遇した。男は女性に対して「いくつ」「このおなかから産まれてきたんか」などと声をかけてきた。さらに男は女性の背中を触った後、何処かへ立ち去ったという。

色々な事案を見ていると、不審者の心情が理解できず戸惑うことが多い。今回のケースなど、その代表格ともいえるだろう。

「いくつ」「このおなかから産まれてきたんか」という発言までは、なんとか理解できる。子供好きの老人が、不器用ながらも親子連れに話しかけて......、という筋書きだ。しかし、老人は女性の身体を触ってしまうのだ。ここで、もう何もかもが理解できなくなる。まじめに考えるのが嫌になってしまうような事案である。

事案ウォッチ全国の事案情報を紐解き、ときに想像を膨らませながらご紹介。
本連載でお届けする内容が、少しでも身近な犯罪の抑止につながれば幸いだ。