グンマーでも生き残れる!? これが群馬迷彩...その発想はなかった
これが群馬迷彩だ
「未開の地・グンマー」というネタがすっかり定着してしまった群馬県。「いつ原住民に襲われるか分からない」「栃木との県境は戦闘地帯になっている」――など、相も変わらずネット上では散々な言われようである。
だが、そんなグンマーネタを利用して県をPRしようと、地元団体がとあるデザインを発表した。それは、グンマーの過酷な環境を乗り切るために考案された(?)、日本初のご当地迷彩「グンマーパターン」である。迷彩柄を構成するのは、「鶴舞う形の...」で知られる県境をはじめ、前橋や桐生といった市町村の形になっているのだ。
「森の中での待ち伏せにも最適です!」
ご当地迷彩「グンマーパターン」とは、クラウドファンディング(CF)サイト「FAAVO」で15年9月29日に登場したプロジェクトだ。商品ラインナップは迷彩をあしらった風呂敷とポンチョで、デザインは「対森林用」と「対砂地用」の2種類が用意されている。ポンチョの説明欄には、「森の中での待ち伏せにも最適です!」との記述が。グンマーならでは、戦闘時での使用も想定しているようだ。
このポンチョを着れば、群馬でも生き残れる?
「グンマー」ネタばかりに注目してしまうが、もちろん製品のクォリティーも出色。「濡れない風呂敷」で知られる地元企業・朝倉染布が製造を手掛けており、布製にも関わらず雨粒すら弾く高い撥水性を持つアイテムになっている。
群馬の最大の特徴は...「カタチ」?
このご当地迷彩を手掛けるのは、桐生市に縁のある3社が協同で行う「ぐんまお土産プロジェクト」だ。地域コミュニティブランド「nunotech」、雑貨企画・制作レーベル「妄想工作所」、高い撥水加工技術を持つ繊維加工業者「朝倉染布」の3社が連携し、デザインから製作、ブランディングまでを行っている。
朝倉染布での打合せの様子
nunotechと妄想工作所が2014年春にデザイン案を取りまとめ、「群馬県の技術を使って製品化したい」と、「ぬれない風呂敷」で知られる朝倉染布へ製品化を持ちかけた。
試作品を出展した14年9月のギフトショーでSNSを中心に好評を得たことや、15年1月の「まちげんきフェス」(主催・経済産業省)でFAAVOの担当者と出会ったことをきっかけに、今回のCFでの展開を決めたという。
nunotech代表の小保方さんは、開発のコンセプトについて、
「地元を代表するお土産を生み出そうと考えたとき、新しいものや特別なものをチョイスしたらダメだと確信していました。地元に以前からあって、県民に馴染みのあるもの。それを、もう1度丁寧に組み合わせれば、きっと価値があるものを作り出せると思ったんです」
「そこで、『じゃあ、群馬には何があるだろう?』と考えたとき、思い浮かんだのが上毛カルタでした。地元民ならば誰でも知っている上毛カルタ、その中で最も重要な読み札は『鶴舞う形の群馬県』なんですよ。ならば、群馬のカタチを活かしたお土産がいいんじゃないか、ということになりました。その発想に、ネットで話題の『グンマー』ネタも織り込んで完成したのが、この『グンマーパターン』なんです」
と語る。
今後も「グンマー」ネタを活かした、様々な使用法を紹介していく予定だそうだ。CFの目標金額は40万円で、11月9日現在のところ集まった金額は22万円。締切は12月25日までとなっている。