Google、ゲーム実況に特化した YouTube Gaming をまもなく開始。iOS / Android アプリも提供

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YouTubeは、ゲーム実況向けライブストリーミングサービス『YouTube Gaming』の開始を発表しました。2015年6月に今夏のサービス開始を予告し、いよいよローンチとなる見込みです。対応プラットフォームはWebとAndroidおよびiOSの専用アプリ。記事執筆時点では告知ページが表示されます。

公開されているスクリーンショットには、チャンネル登録した配信者の新着配信や、タイトル別の配信一覧、Twitchのような実況画面に加え、お気に入り登録したデベロッパやパブリッシャへのショートカットと思しきアイコンが見られます。スクリーンショットを見る限りでは、サービス発表時から大きな仕様の変化はないようです。

ゲームの実況配信専門サイトとしては、2014年にAmazonが買収したTwitchのほか、日本ではニコニコ生放送も競合として挙げられます。YouTubeにもゲーム実況動画は多数アップロードされていますが、ゲーム向きのライブストリーミングサービスという形では提供されていませんでした。

同じカテゴリのサービスとしてはTwitchというあまりにも巨大なライバルがいますが、YouTubeとしてどのような手を打って対抗するかが注目されます。

なお、現在の告知ページには三角形で構成された赤いハートが表示されますが、個々の三角形にはそれぞれ特定のゲームタイトルを思わせるエフェクトが仕込まれており、YouTubeとゲームタイトルの結びつきを強調しています。

ゲーム実況の醍醐味は、配信者と視聴者が同じ時間を共有できることにあります。例えばホラーゲームの実況で一緒に盛り上がったり、謎解きアドベンチャーの解法を一緒に考えたり、対戦ゲームをプレイする配信者を応援したりといった具合に、友達の家に集まってゲームで遊んでいたのと同じことを、ネット越しに不特定多数と楽しめるということです。

一方で、編集済みの実況動画を投稿する層も存続し続けるでしょう。視聴者としては、プレイする気はないが、興味のあるタイトルのウォークスルー動画を見るという楽しみ方もあり、動画投稿者の意図通りに演出を施すこともできるので、YouTubeにおいては、今後もライブ実況とは住み分ける形で続いていくことが予想できます。

日本におけるゲーム実況配信は2000年代前半から一部で行われ始めていましたが、特に著作権者の許諾を得ずにゲームのコンテンツそのものをそのまま流すというグレーな行為だったこともあって、比較的ひっそりと楽しむものでした。こうした状況はニコニコ生放送の登場で一気に変化し、一般化され、今では大手企業が目を付けるまでのコンテンツとして成長し、拡がりを見せています。

個人的にはそろそろ『1機やらせてもらってよかですか機能』(シェアプレイ)の実装に期待したいところです。

なお PlayStation 4 や Xbox One など最新世代のゲーム機は Twitchなどへのプレイ配信に対応済み。こちらの YouTube Gaming 対応も注目です。PlayStation 4 はストリーミングで中継しつつ、ネット越しにコントローラを渡してフレンドと遊んだり代わりに進めてもらうシェアプレイも対応します。