YouTube が Google+不要でコメントや動画投稿に対応。G+抱き合わせ戦略を全面撤回

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Googleがここ数年来続けてきた Google+抱き合わせ・ゴリ押し戦略の断念、または転換を正式に発表しました。

先日のリニューアルでG+と切り離された新生 Google フォトアプリに続いて、YouTubeGoogle+ アカウント不要でコメントやチャンネル作成、動画アップロードなどができるようになります。
Google は2011年に出直し後発ソーシャルネットワークサービスとして Google+ を開始して以来、「Googleの共有モデルを統一するプラットフォーム層」として、他のサービスとの連携や統合を積極的に推進してきました。

なかでもYouTubeでは、自分の動画投稿だけでなくコメントや、単なるプレイリスト作成にも唐突にGoogle+への加入が義務付けられたため、強制的に名前や性別を載せた公開プロフィールページが作られたり、自分が動画につけたコメントがGoogle+側にも載ったり、慎重に公開範囲を設定しないと YouTubeで作った自分用のチャンネルがG+プロフィールとともに晒されるのではないかと疑心暗鬼になったりと、従来使ってきたユーザーからは不興を買っていました。

方針変更の理由は、実にいまさらではあるものの、「一部のプロダクトを利用する上で、ユーザーの混乱を招くことがあったため」。Google+の方針変更にともない、YouTubeでは本日より、YouTubeへのコメントはYouTubeにしか反映されなくなります。また今後数週間のうちには、G+アカウントなしでコメントや動画のアップロード、チャンネルの作成ができるようになります。

不要な Google+ アカウントの切り離しも今後数か月以内には可能になる予定ですが、いまやってしまうとチャンネルごと消えてしまうため注意が必要です。

一方、Google+を率いるBradley Holowitz によれば、この方針変更は Google+ を「プラットフォームレイヤー」として扱う戦略を転換するのみ。他サービスとの統合を常に求められることがなくなった今後の Google+ は、先日新たに加わったコレクション機能のように、それぞれが好きなものを通じてユーザーどうしをつなげる本来の機能に注力して今後も強化を続ける予定です。

ホロウィッツ氏は「Google+そのものを除き、Googleの全サービスからGoogle+登録必須を正式に引退させたい」と表現しています。抱き合わせ廃止はGoogle フォトと YouTube だけでなく、他の多くの Google サービスについても年内にかけて実施される見込みです。