15歳の少年が東京・浅草の三社祭でドローンを飛ばそうとしたとして、威力業務妨害容疑で警視庁に逮捕された。これまで、長野・善光寺でドローンを落下させたほか、国会議事堂周辺などでもドローンを飛ばそうとして警視庁から3回注意を受け保護されていた。

だが、その都度少年は「警察手帳を見せるのが義務なんじゃないですか。これって任意ですよね」と抵抗し、ネットで実況中継してきた。まだ幼さが残る少年は身長160センチ弱。意外にも、自宅周辺(横浜市)では「やさしい子」と評判だった。

「今年2月、あの子が花を買いに来たんですよ。青を中心の花束と赤を中心の花束を、それぞれ2千円で作ってほしいって。聞けば、おばあちゃんの誕生日にあげるんだと。もうひとつは、お母さんへのプレゼント。やさしい子だなって思っていました。そのときも鼻だけのヘンなマスクをかけていました」(生花店店主)

地元小学校を卒業した少年は、偏差値70ほどの都内屈指の名門私立中学校に入学。だが、少年は名門私立中を中3で退学することになる。

「ネットで女のコのふりをして、大人の男から音楽配信のプリペードカードを貢がせていた。それを、お金に換えていたことが学校にバレて退学。学内では有名な話ですよ」(同中の後輩)

転入した地元の公立中には、数日ほど通っただけで卒業したという。以来、家にこもりネットで動画配信を続ける少年。仲のいい家族にも亀裂が入りはじめる。近所には少年が家族と喧嘩をして奇声を発するのが聞こえていた。息子の逮捕について母親に話を聞こうと自宅の呼び鈴を鳴らしたが、「ここは私有地ですから入らないでください。もう一度言います。ここは私有地です」と、取りつく島もなかった。

こうした少年犯罪が、今後ますます増えていくと語るのは、法政大学文学部(犯罪心理学)の越智啓太教授だ。

ドローンを飛ばすなど派手なことをすれば、非難も含めて周囲が自分のことをかまってくれる、とわかっている。そういう『かまってちゃん』的な傾向が増えています。プライドが高く、社会に批判的で、かまってちゃん的なのが、今回の少年にもあてはまると思います」

しかも、動画を使って何かをやるのは子供は得意。

「こういう少年は、“警察のほうが頭が悪い”と思っているので、警察に叱られてもシュンとなったりしない。大人だから尊敬すべきなんて思っていないし、反省もしない。最後まで自分が絶対正しいと思っている可能性は高いでしょう」

(週刊FLASH6月9日号)