21日、都内で新型車「ブレイド」を発表するトヨタの渡辺社長(撮影:吉川忠行)

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トヨタ自動車<7203>は21日、新型2ボックス車「ブレイド」を同日から発売すると発表した。東京都港区のホテル日航東京で開いた記者会見で、渡辺捷昭社長は「トヨタの2ボックス車の頂点に立つモデルとして新たな価値観を提示し、ミディアムカーの市場を活性化させたい」とアピールした。

 「ブレイド」はトヨタの主力量産車「カローラ」の派生車種「ランクス/アレックス」の後継車にあたり、10月発売の欧州戦略モデル「オーリス」よりさらに高いクラスに位置付けられた。同社としては、軽を除いた国内市場で3割を占めるという2ボックス車に、上級セダンに匹敵する装備を盛り込むことで、新たな需要を創出したい考えだ。

 1.5リットルエンジンが主流の同クラスで初めて排気量2.4リットルの直列4気筒エンジンを採用。自動無段変速機を標準装備し、ゆとりのある走りの楽しさを追求したという。

 シート素材には、欧州車の上級モデルで使われるスエード調の人工皮革「アルカンターラ」を採用し、高級感を演出した。

 税込価格は224万7000円から277万2000円で、同クラスの中心価格帯より100万円前後高く設定。子育てを終えた世代のセダンやミニバン、SUV(スポーツ多目的車)からの乗り換え需要に照準を合わせ、月販目標台数は3000台を見込む。海外展開は現時点では予定していない。【了】

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