「2014 ANSAN VALLEY ROCK FESTIVAL」開催中止を決定…旅客船沈没事故に哀悼の意

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「ANSAN VALLEY ROCK FESTIVAL」が全羅南道(チョルラナムド)珍島(チンド)の沖合で発生した旅客船セウォル号の沈没事故に哀悼の意を表するために今年のイベント中止を決定した。

レディオヘッド(Radiohead)、ミューズ(Muse)、オアシス(Oasis)、ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)などといった世界的なアーティストを招待して成長してきた「ANSAN VALLEY ROCK FESTIVAL」は、昨年京畿道(キョンギド)安山(アンサン)市大阜島(テブド)に初のフェスティバル専用敷地を設立し、音楽フェスティバル産業の更なる成長を図った。

今年も昨年に続き、道路拡張、駐車場の確保、芝生保護材の追加設置、観客のための便宜施設の設置など、フェスティバル専用敷地のインフラの構築だけでも数十億ウォン(約数億円)を投じ、開催を目前にしてヘッドライナー(主役を務めるアーティスト)を含め、海外アーティストのラインアップ(10組のチーム)と韓国のアーティスト(約30組のチーム)を招待した状況だったが、今年のフェスティバルを全面中止することを決めた。

CJ E&Mの音楽事業部門のアン・ソクジュン代表は「韓国中が悲しみに陥っている中でフェスティバルを開催して楽しもうとするのは道理ではないと判断した。さらに、特別災難(災害)地域に指定された安山市の立場も十分に考慮した」と説明し、「フェスティバルの特性上、1年間休むというのはフェスティバルのブランドに大きなダメージを与えるのは事実だが、そのような損失とは比較することのできない国民たちの悲しみを分かち合うのが先だ」と付け加えた。

「ANSAN VALLEY ROCK FESTIVAL」の関係者は、「既に出演を確定した国内外のアーティストたちも現在の状況を理解してくれたおかげで、中止を決定することができた。また、毎年フェスティバルを楽しみにしてくれていた観客の皆さんにも申し訳ない気持ちだ」としながら、フェスティバルのキャンセルによる様々な問題があっても国民と悲しみを分かち合うと伝えた。

さらにこの関係者は「まだ奇跡を待っており、行方不明者の無事帰還を祈っている。来年はさらに素敵な公演を開催する」と付け加えた。