22日に日本代表がカナダとテストマッチを行った。26日に控えるW杯最終予選ヨルダン戦を前に、どんな内容になるのかと注目したが、蓋を開けてみれば2─1の辛勝で、スコアも内容も良くなかった。
 
勝てばW杯出場権が決まるヨルダン戦だが、ケガにより長友佑都と本田圭佑の2枚看板が不在だ。そのためカナダ戦では、彼らの穴をどう埋めるのか、どうメドをつけるのか、というのがポイントだった。長友に代わって先発した酒井高徳は連係面で不十分で、本田の代わりにトップ下に入った香川の出来も良くなかったね。

もちろん、これは香川個人の問題ではない。そもそも、この試合の意味は何だったのか。カナダはガツガツとプレッシャーをかけてきたけど、大事な試合を控える日本としてはそうはいかない。香川も流しながらプレーしていたよね。無理する必要はまったくないんだ。それならば、なぜ国際試合にしたのだろうか。
 
カナダは仮想ヨルダンにしてはタイプが違うし、中途半端な試合の中で試したところで何も生まれない。地元のクラブチームにでも出張ってもらって、クローズドな練習試合にすれば良かったんじゃないかな。お金が絡んでそうはいかなかったのかな? 地上波に売れなかったのは誤算だったかもしれないね。
 
結局、ヨルダン戦はぶっつけ本番になってしまった。現状では、長友と本田の不在は大きいと言わざるを得ない。メンバーを固定化しているツケが回ってきたとも言えるね。あと一歩で出場権獲得という状況下、これまでの試合よりも緊張感は増すし、1点を争う試合になるだろう。そうなった時に、川島の調子が良さそうなのが唯一の救いだ。カナダ戦でそれが証明されたというのも、皮肉ではあるけど。