あなたが成り上がりたいのなら、市場が想定する以上の危機の発生を心待ちにして、その実現を祈るべきです。金融危機や、世界恐慌という混乱の実現こそ、それまでの金持ちから、貧乏人への「富の強制的な移転」のチャンスですから。確かに、このような発想は不謹慎だという方々もいるでしょうが、投資の世界では当然の発想なのです。

「評価損」を抱えて寝てはダメ

 成り上がりたいのなら、1円でも安く買いたいと願うべきです。今現在、あなたが失うものがなく、ラッキーなことに、多くの投資家が青ざめ、阿鼻叫喚状態になるような、暴落を経験できるなら、そこは俄然買い向かわないといけません。まさに、「乱に利あり」です。

 通常、そのような暴落局面では、多くの投資家も、頭の中では、ここが大底になると、薄々感じているものです。しかし、大抵の場合、多額の評価損を抱え、身動き取れない状況に陥っているのです。または、身の丈を超えたポジションを信用取引等で抱え、追証の恐怖に恐れ慄き、または、追証を入れられず、強制決済されるものです。

 なお、評価損を抱え、株を持ち続けて、スヤスヤと寝れる投資家は、多くの場合、相場の「肥やし」になっています。とくにかく、成り上がりたいのなら、評価損を抱えて寝てはいけません。評価益は抱えて寝てもいいです。しかし、評価損だけはいけません。とにかく、そんな場合は、「損切り」を励行しましょう。

 外から帰ったら、手を洗い、うがいをする。そうすれば、風邪を引くリスクは低下します。株式投資では、評価損を忌み嫌い、これが大きく膨らむ前に、なる早で、ぶった切る。そうすれば、「肥やし」になるリスクは大幅に低下します。なお、損切り等の具体的な方法は、前週解説済みです。*前回コラム『成り上がるには小型株の「買い」でグングン儲けよう!』 

とにもかくにも「暴落の発生」を待て

 株式投資は長期投資が基本といいますが、評価益を大事に抱えて長期に保有するというのが正しいのです。評価損を後生大事に抱えて、長期間保有したら、とんでもない損失を被ることでしょう。

 癌の治療だって、早期発見・早期治療が大事です。投資でも一緒です。評価損は、早期実現・早期損切りが大事なのです。

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