サラ金、クレジットカード問題は、現在「リボ払い地獄」に変化しつつある。リボ払いとは、毎月あらかじめ指定した一定額を返済してゆく方式。それが、カードを持てないはずの若年層に広がりを見せている。原因を作っているのはスマートフォンや携帯電話だ。
 「かつての『0円ケータイ』は、端末をタダにして通信料金で儲けるというビジネスモデルで利用者を急増させました。0円を可能にしたのは、携帯代理店への奨励金です。それが制度廃止により端末の価格は高騰、若者の携帯購入意欲の減退に危機感を抱いた携帯事業者が、苦肉の策で『端末代分割払い契約制度』を編み出した。高額なスマホの場合、2年間の継続利用などを条件に月々の利用料を割引することで、端末代を実質的に安く抑えることができます」(通信業関係者)

 携帯の国内累積契約数は、今や日本の総人口とほぼ同じ。3台に1台が分割払いを利用し、その支払い情報は唯一の指定信用情報機関である「株式会社CIC」に集められている。
 「分割払いを利用しているのは10代、20代の若年層が多い。契約を結んでいるという意識が希薄なため、安易に滞納してブラックリスト入りするケースも少なくない」(消費者問題に詳しいジャーナリスト)

 前出の関係者によれば、「iPhone」などのスマホへの買い替えにより、毎月の登録数が200万件という凄まじい勢いで増え続けているという。
 リボ払いの問題点は、高額商品を安く買った感覚で、気が付いた時には月々の元金の返済金額と利息分が同じという地獄状態に陥いることだ。商売とはいえ知識の希薄な人を狙って食い物にするのは、モラル不足と言われても仕方がない。