ソーシャルゲーム業界が学ぶべき、横浜DeNAベイスターズの揺るぎない10のエンタメ精神。
DeNAをもってDeNAを制す!

5日の読売新聞の報道が大きな波紋を呼んでいます。最近勢いよく業績を伸ばしている「グリー」「モバゲー」などソーシャルゲームの高額課金問題について、近く消費者庁が違法性を指摘するというのです。複数枚のカードを集めるとレアカードがもらえる「コンプガチャ」と呼ばれる商法が、景品表示法における「絵合わせ」の手法に当たると判断したのだとか。

公正取引委員会が昭和52年に行なった「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」という告示には、「二以上の種類の文字、絵、符号等を表示した符票のうち、異なる種類の符票の特定の組合せを提示させる方法を用いた懸賞による景品類の提供は、してはならない」とあります。俗に言う「絵合わせ」手法の禁止です。

これは、いくつかの絵柄を収集することで景品がもらえるという構造は射幸心を煽りやすく、不当な懸賞にあたるから止めなさいという指導です。まさにコンプガチャそのものに対する指摘のよう。あのカードが景品にあたるのかという点は、ユーザーに所有権がない(厳密には使用権を貸与されているだけの状態)ことで、非常に曖昧にされてきましたが、実態として「景品」だと判断されたのでしょう。実際、レアカードはオークションで高額取引されていますからね。十分に射幸心を煽られ、十分に景品として珍重されているでしょう。

複数枚の絵柄が違うCDを買わせることでおなじみのAKB48さんも、2008年の「桜の花びらたち2008」というCDで同様の指摘を受け、イベントを中止したことがありました。この際は、CD購入時にランダムでメンバーの写真入りポスターが配布され、44種類をコンプリートするとライブイベントに招待されるという企画でした。「あまりにヒドイ」「できるかそんなもん」「クズ!ゴミ!にCDがなっちゃう」という批判を受け、レコード会社は企画を中止。その際の中止理由が「『不公正な取引』に抵触する恐れがあったため」としていたのです。

AKBポスターとコンプガチャと、どちらが集めにくいのか、どちらがお金がかかるのかは不明です。しかし、どちらもコンプへの道ははてしなく遠いことは見るからに明らか。そういう意味では、最新シングルが5種314形態もあると揶揄されながらも、射幸心を煽る「コンプリート景品」がないAKB48さんは、良心的とさえ言えるでしょう。過去の反省を活かし、消費者庁目線の温かい商売をしている…嬉しい話じゃないですか。ありがとう秋元さん!

さて、そんなコンプガチャにハマっている人にオススメしたい、代わりのエンターテインメントがあります。毒をもって毒を制すじゃありませんが、一切射幸心を煽られることなく、課金で高揚感を味わうこともなく、むしろ弱いことに快感を覚えるエンターテインメント…それが横浜DeNAベイスターズ。DeNAコンプガチャは卒業してDeNAベイスターズを見れば、財布にも優しく、楽しい毎日がすごせるはず。ぜひ乗り換えを御検討いただきたいものです。

ということで、いかにDeNAベイスターズが良心的エンタメであるか、10の良心ポイントをチェックしていきましょう。



◆DeNAさんも、本当はベイのような商売がしたいんですよね!

7日の取引でストップ安を記録したDeNAの株価は、8日に入っても下げ基調。ゴールデンウィークまでは2500円ほどあった株価が、1900円代まで下げてきています。失われた時価総額は1000億円弱。横浜DeNAベイスターズを100個買収できるくらいの資産が、2日で吹っ飛びました。これならいっそ、海外のサッカーチームでも買ったほうがマシだったかもしれませんね。

いや、それでもDeNAさんはベイスターズがほしかったのです。何故なら、そこには学びがあるから。DeNAになかったベイスピリットを取り入れ、より健全で優しいエンターテインメントになりたい…それが買収時の願いだったはず。今こそ、射幸心を煽らない愛されるエンターテインメントの精神を、ベイスターズに学びたいものです。

<ベイ精神1:入りにくく抜けやすい>
ソーシャルゲームは、最初は無料であとから課金させるのが常套手段。無料なので入りやすく、使ったお金が勿体なくて抜けづらい仕組みになっているのです。その点、ベイは入りにくく抜けやすい真逆体制。初めて球場に行く日もキッチリ金を取られます。ファンを止めるキッカケは毎日のようにあります。使ったお金よりも、費やす時間が勿体ないと思わせてくれます。

<ベイ精神2:課金しても勝てない>
ソーシャルゲームでは、いかに「課金効果が絶大であるか」を表現するのが重要と聞きます。ユーザーを「課金すると勝てます」と煽り、金を使わせるのです。その点、ベイはそんな殺伐としたエンターテインメントを許しません。ベイは課金しても勝てません。課金効果は出ません。課金してもしなくても大して変わらないので、課金しないほうがマシという現実を学べます。

<ベイ精神3:勝者も敗者もない>

ソーシャルゲームは、一部の重課金ユーザーが無料ユーザーを叩きのめし、優越感を味わうことで成り立っています。勝ったユーザーが得意になり、負けたユーザーが悔しがる。これによりさらなる課金を生み出すわけです。その点、ベイはそうした感情を一切生みません。ベイに勝っても得意にはなれません。ベイは負けても悔しがりません。「勝ったな」「負けたな」と思うだけです。

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<ベイ精神4:友だちが増えない>
ソーシャルゲームでは、イベントで共闘する仲間が必要だったり、知人を勧誘することでもらえるアイテムがあったりと、現実の友人を巻き込む仕組みが導入されています。その点、ベイはそんな友だちを売るようなエンターテインメントを許しません。友だちと一緒に臨むイベントはありません。友だちと一緒に来ても何ももらえません。必要な入場券が2枚に増えるだけです。

<ベイ精神5:贈り物ができない>
ソーシャルゲームでは、友だちに贈り物をしてコミュニケーションすることができます。こうした関係で、ゲームからの離脱を防ぐ「隣組」のような組織を構築しているのです。その点、ベイはそんな不自由な人間関係を許しません。友だちはベイグッズをほしがりません。友だちにベイグッズをあげても喜ばれません。逆に、困らせるだけです。

<ベイ精神6:ガチャが引けない>
ソーシャルゲームは、カードを集めて強大な敵や他プレイヤーを倒すものがほとんど。どれだけいいカードを持つかで、プレイヤーの強さ・優越感が変わるので、必死になります。カードを集める手法は主にガチャガチャ。お金を払ってガチャを引けば、ひょっとしてすごいレアカードが出てしまうかもしれない…そんな期待感でついついガチャを回してしまいます。その点、ベイはガチャを回しません。選手はドラフトで他球団との競争のもとで入ってきます。ベイを選んで入ってくる選手は、まぁそれなりの選手です。仮にいい選手が入団しても、育成に問題があるので、なかなか使えるカードになりません。

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<ベイ精神7:コンプガチャが引けない>
ソーシャルゲームでは、複数枚のカードを集めるとレアカードが手に入るコンプガチャという仕組みがあります。集めるのが大変なので、ついつい高額課金をしてしまいます。その点、ベイはコンプすること自体が絶望的に難しく、やる気が出ません。コンプしてもご褒美はありません。コンプする前に、集めた選手が次々に自ら抜けていきます。内川は出た途端に日本一でMVP。村田は巨人で4番。多村は1年間通して活躍。寺原は二桁勝利。斎藤隆はメジャーでクローザーをやりました。

<ベイ精神8:アバターがない>
ソーシャルゲームでは、プレイヤーの優越感を煽ることが重要。ゲーム内での強さはもちろん、プレイヤーのプロフィールにおいても優越感を煽るのです。そのためによく用いられるのがアバター。プレイヤーのプロフィール画像に、カッコいい服を着せたり、キラキラの効果をつけたりしてオシャレにすることで、高額課金者に優越感を覚えさせるのです。その点、ベイはアバターがありません。一応ユニフォームはありますが街中で着たりしません。着ていても別に優越感はありません。むしろ、ちょっと肩身が狭いです。

<ベイ精神9:返金してくれる>
ソーシャルゲームは、一旦もらったお金を返したりはしません。大事な収入ですからね。その点、ベイは「全額返金!?アツイぜ!チケット」を用意して、お客さんに返金をしています。負けた日は一家4人で全額返金を要求され、応じます。劇的な同点弾で引き分けた日は、勝っていないので返金を要求され、応じます。二桁得点で圧勝した日は、それはそれで面白くないので返金を要求され、応じます。

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<ベイ精神10:夢が膨らまない>
ソーシャルゲームは、利益率だけ無駄に高いもので、いろいろ夢が膨らんでしまい、運営企業の株価もバブル気味に推移します。そのため、ちょっとした噂や憶測で夢が弾け、株価が暴落することもあります。その点、ベイは夢が膨らまず、弾けることもありません。膨らむのは基本的に不安です。そして堪忍袋です。無駄に弾けるのは監督の笑顔だけです。夢も希望もない現実がアツイぜ!


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でも、ハマるかハマらないかで言えば、ハマるんだよ!ハマだけに!