アップル、自殺相次ぐフォックスコンの労働環境調査に着手
米紙・ウォールストリートジャーナルは14日、アップル社が世界各地の工場の労働環境の監視や評価を行う第三者機関の米国公正労働協会に対し、中国企業1社を含む複数の組み立て請負サプライヤーの労働環境に対する監査を要請したと報道した。この中国企業では2010年、数人の作業員が自殺する事件が発生している。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
アップル社は、公正労働協会の監査が13日朝、鴻海精密工業股フェン有限公司傘下の深セン工場で行われたことを明らかにした。鴻海精密は、アップル社最大のサプライヤーの1つだ。この会社は別名をフォックスコン(富士康)といい、傘下の深セン工場では2010年、複数の作業員が自殺する事件が発生し、2011年には成都工場で起こった爆発事件で4人が亡くなっている。
アップル社最高経営責任者(CEO)のティム・クックは「調査の範囲、内容ともに、アップル社が今回行っている監査は電子業界で前例のないものだ」といい、米公正労働協会が通常と異なる方法によるサプライヤー監査に同意したことに感謝を表した。(編集担当:米原裕子)