竹島(韓国名・独島)北西の韓国・鬱陵島(ウルルンド)を視察しようとした自民党の議員らが韓国から入国を拒否された問題に関連し、韓国で日本の一部の要人と団体の入国を禁止する案を進めていることが分かった。複数の韓国メディアが報じた。

 韓国国会独島領土守護対策特別委員会は3日、「日本の右翼要人や団体」の韓国入国を防ぐ案として、政府にブラックリストの作成を促すことを明らかにした。12日に開催される同委員会の全体会議で正式に提案する方針。

 同委員会の委員長を務める民主党姜昌一(カン・チャンイル)議員は、「韓国の憲法を否定し法律を違反する行動に対し、強い意志で阻止しなければならない」と主張。「今回のことは1度だけの事件ではなく日本の組織的な右傾化プロジェクトによるもの」と指摘し、持続的で緻密な対応が必要との考えを示した。

 姜議員は、日本が中国やロシアとも領土問題を抱えていることから、必要によっては周辺国と共助する案を議論するとも発言した。

 一方、12日の全体会議では、日本政府が職員に大韓航空機の利用自粛を命じたことや、防衛白書、自民党議員らによる鬱陵島への視察計画などに対する懸念をまとめた決議案を採択する方針。開催地は竹島を予定しており、現実化すれば日韓間の摩擦はさらに強まるとみられる。(編集担当:新川悠)