昨年の4位から、内容も含め成長をみせた田中姿子・溝江明香組。ミスも多かったが勝ちきることができた

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全日本ビーチバレー女子選手権大会最終日は31日、せんなん里海公園(大阪府岬町)にて準決勝、決勝が行われた。決勝では、昨季の国内JBVツアー覇者、日本代表の田中姿子・溝江明香組が、金田洋世・村上めぐみ組をストレートで下し優勝。今年度のビーチバレー女王に輝いた。3位には、保立沙織・宮川紗麻亜組が入った。

日本代表としてワールドツアーをまわっていた田中・溝江は25日に帰国。時差ぼけも癒えないまま、大阪入りした。また、田中は6月に傷めた左足が完治しておらず、「5、6割の状況。強く踏み込んだりすると痛みはある」と万全の状態ではなかった。しかし、同じく代表の浦田聖子・西堀健実組は海外転戦中のため、不在。優勝への期待と責務は小さくはなかった。

決勝は、金田の強烈なジャンプサーブが田中・溝江のコートに突き刺さり、サービスエースでの失点から始まる。が、第1セットは、金田・村上が「ミスが多かったのと、淡泊だった」(金田)プレイで自滅。21-10の大差で取る。

第2セットは拮抗。ショットやフェイクなど軟攻を多用する相手に対し、「プレイのリズムが狂ってしまう」(溝江)とミスが増え、思うように試合が運べない。デュースまでもつれ込むが、最後は突き放した。

昨年のこの大会。結果は4位。溝江は初めてフルシーズンのプレイ、海外転戦の疲れからか、動きに精彩がなかった。チームとしても交わす言葉も少なく自滅した場面もあり、結果も内容も残せなかった。しかし、今年は「コミュニケーションはしっかりできた。自分の中でやるべき事はやった」と溝江は話す。

田中も「内容は反省する点が多いが、集中力を持って戦えたと思う。ゆるいボールの攻めに、こちらもだらだらしがちだが、それは自分達の力の問題」と語った。

タイトなスケジュール、コンディションが整わない中、結果を残した田中姿子と溝江明香。この後、ビーチバレージャパン(8/11〜、神奈川県藤沢市)に出場し、再びワールドツアーへと旅立つ。

田中は「まずはワールドツアーでひとつでも勝つこと、プレイの緻密さと正確さを上げていきたい」と言い、溝江は「ロンドン五輪まで1年を切った。目標は、五輪最終予選(2012/06、場所未定)に合わせている」と話した。

結果は次の通り。

■準決勝
田中/溝江 2 (21-17,21-23,15-8) 1 保立/宮川
金田/村上 2 (23-21,21-12) 0 山田/幅口

■3位決定戦
保立/宮川 2 (21-17,21-17) 0 山田/幅口

■決勝
田中/溝江 2 (21-10,23-21) 0 金田/村上

■3位の保立沙織・宮川紗麻亜
「準決勝で田中・溝江から1セット取ったことが大きかった。サーブで思い切り攻めたことが3位決定戦でも同じ様にやれた。(弱く)戻って来たボールを攻撃仕返すことができた。
(昨日は4試合。保立は足をツリながらの辛勝)大会を通じて?とてもしんどかった(笑)」

(取材・文=小崎仁久)

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