中国日報は8日、中国サッカーリーグの監督に就任して3カ月が経過したフィリップ・トルシエ元日本代表監督へのインタビュー記事を掲載した。トルシエ氏は「中国人はまだ健全なサッカー環境について分かっていない」と語った。

 「サッカー環境」についてトルシエ氏は「人々が道路や街角でサッカーという運動の存在を感じられること」と定義した。そして、中国国内で行われる国際試合やリーグ戦では驚くほど観衆の数が少ないと語った。

 その理由は単に実力がないことだけではなく、「観衆のほとんどがサポーターであり、映画やコンサートに出かけるのと同じ感覚でサッカー観戦する人がいない」ことにもあると指摘。「チームと同じユニフォームを着た人だけでなく、試合をパフォーマンスの場とすることでより多くの人をスタジアムに呼びいれるべき」とし、日本はこの点で非常に優れておりサッカー発展につながったと紹介した。

 トルシエ氏は「金銭にものを言わせた助っ人頼り」では自身の伝統は育たないという。しかし一方で、優勝を目指せる強いチームを作ることも必要と語った。優勝という夢に向かってスタジアムが一体となるばかりではなく、ほかのチームも「打倒精神」が生まれて盛り上がる。これがトルシエ氏が考える中国サッカー発展のモデルのようだ。(編集担当:柳川俊之)



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