東北地方太平洋沖地震による原子力発電所の被災、そして運転停止に伴う計画停電が3月14日から実施されている。計画停電の対象となっているエリアは、栃木県、茨城県、群馬県、千葉県、神奈川県、東京都、埼玉県、山梨県、静岡県と広範囲に及ぶが、足立区、荒川区を除いた東京21区など、一部停電を免除されているところもある。
被災地のことを思えば停電くらいお安い御用……、と言いたいところだが、実際に工場が止まるなど仕事を失う事態になっている事業者なども出始めており、ことはそう簡単な話ではない。また、停電免除エリアとの格差にも、各地で不満が溜まり続けているようだ。

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この計画停電を「不公平だ」と感じる声はかなり多く、怒りの矛先は主に免除されている東京21区に向かっている。
・一番腹が立つのは23区内は荒川と足立を除いてリストに入っていないという不公平さ
・福島原発の一番の恩恵を受けた東京がなぜ協力しない?不公平極まりないよ!
・被災地を思えば我慢するけど、最も電気消費が多い所が計画停電外っておかしくない?
経済は東京を中心に動いているから電気のストップは難しいのだろう、と予測はつく。実際には、都内でも節電のムードは感じられるし、今回の震災を人ごとだと思っている人のほうが少ないはず。
でも、経済活動は都内だけで行われているわけではないのだから、という複雑な心境が見え隠れする。
・停電地域で病院とかが困ってるときに、都内のパチ屋は営業っておかしくね?
・都内のとある駅前は、ネオンが煌々と光っていて非常に遺憾
・電気代滞納するとピンポイントで電気止めれるんだから、コントロールできるはずでしょ?
停電に協力することそれ自体は問題ないが、ただ、そのやり方に憤りを感じる、というのが大きな意見をしめるようだ。

東京電力は、消費者の不満を解消するために、計画停電のエリアを、これまでの5グループから、さらに25グループへ細分化。グループをより明確にする方法を3月28日から実施しているが、こんな声が多く聞こえる。
・免除エリアが変わってないじゃないか!なんにもわかってないな東電は!
・被災地を停電にしちゃった東電になんでまだエリア分割任せてるわけ…?
・よけいにわかりにくくなっただけなんだけど…東電も頭使ったら?
停電は今年だけでなく、来年も引き続き行われるという見通しが立てられているという。このままでは計画停電エリアの不満が爆発するのも時間の問題かもしれない。──もう、節電に協力しない。そんな機運が広がる前に、なんとか問題を解決してもらいたいものだ。

(イノウエアキオ)


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