スーパーのレシートに「日本大震災寄付1000ウォン」 消費者ら戸惑い

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日本への寄付活動が活発化する韓国で、アメリカの会員制倉庫型店舗「コストコ」が寄付金を半ば強制的に集めていると消費者から反発の声が上がっている。

韓国国内に7店舗を構えるコストコ・コリアは、東日本大震災発生後から各店舗で寄付金の募集を開始。会計待ちの客に店員が「日本の大地震寄付金を受け付けているのですが同意しますか」と直接声をかけ、客が「はい」と答えるとレジで品物の代金と一緒に寄付金1000ウォン(約73円)を加える方法で、寄付金を集めた。

当然、店員による寄付の求めに対し、客は「寄付しません」と断ることができる。だが、カートの中に大量の食品や雑貨が入っている状態で1000ウォンの寄付を断ることは難しく、また韓国人は体面や他人の視線を気にすることから、客らは寄付をしなければならない状態だという。寄付した一部の客らは、「お金をとられた気分」「寄付は良いけど強制的で気分が悪い」と不満をもらしているようだ。

韓国メディア「イートゥデイ」のユン・チョルギュ記者は、28日に『コストコの“不快な”募金』と題した記事で、コストコの募金について次のように伝えている。

コストコの募金方法はアメリカではよくある方法だ。レジの前で店員が寄付に賛同するかをたずね、1ドル支払う。しかし、韓国の大型スーパーやデパートでは、絶対にこのような募金はしない。店の片隅に募金箱を設置し、自発的にコインやお札を入れる。文化の違いだ。コストコはこのような文化の差を考慮しないまま、全国7カ所にある支店のレジで“半強制的”と言われるような寄付を募っている。コストコは良いことをしている。客から『お金をとられた感じ』だと言われ続けるのではなく、今からでも韓国文化を理解していなかったと謝罪した方が賢明だ」。

コストコが行う寄付の募集方法について、インターネット上にも「寄付は自ら進んですればいいこと」といったコメントが寄せられている。


参照:コストコ売り場「おかしな日本助け合い募金」 - 京郷新聞
参照:[記者手帳]コストコの「不快な」募金 - イートゥデイ

(文:林由美)

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