韓国のポータルサイトが3日午前10〜11時ごろ、一時的に接続が不可能となった。韓国での報道によると、ポータルサイトをはじめ青瓦台(大統領府)や外交通産相など40カ所のウェブサイトが、DDoS攻撃(分散型サービス拒否攻撃)を受けていることが分かった。

アン・チョルス研究所によると、4日午前10時から韓国内40カ所のウェブサイトを対象にしたDDoS攻撃が発生した。同日午後6時30分には、追加攻撃が予想されているという。

今回の攻撃は2009年7月7日から9日にかけて、韓国内17カ所のウェブサイトを狙った「7.7DDoS大乱」と似ているという。

攻撃を受けた主要公共機関ならびに民間団体は、青瓦台(大統領府)、外交通商相、国家情報院、統一相、国会、国家代表ポータル、防衛産業庁、警察庁、国税庁、関税庁、国防相、合同参謀本部、陸軍本部、空軍本部、海軍本部、駐韓米軍、国防広報院、第8戦闘飛行団、放送通信委員会、行政安全相、韓国インターネット振興院、ネイバー、ダウム、オークション、ハンゲーム、DCインサイド、Gマーケット、アン・チョルス研究所、金融委員会、国民銀行、ウリ銀行、ハナ銀行、外換銀行、新韓銀行、第一銀行、農協、キウム証券、大信証券、韓国鉄道公社、韓国水力原子力。

悪性コードが広がった経路は、韓国内のP2Pサイトであることが判明している。攻撃者はサイトをハッキングし、一部のファイルに悪性コードを挿入し広めたものと見られる。流布時間は3月3日午前7〜9時ごろと推定。

今回の攻撃について、北朝鮮が介入した可能性も捨てきれないという。北朝鮮の介入が明らかになれば、波紋を呼ぶのは間違いない。

現在はほとんどのサイトが復旧。被害はそれほど大きくないという。放送通信委員会は、悪性コードを広めたと確認できた28カ所のサイトへの接続を遮断したが、感染した700〜1000台あまりのパソコンの接続は遮断していないため、各自でパソコンが感染していないか確認するよう求めている。


参照:国内40カ所ウェブサイト、DDoS攻撃…接続は円滑(総合) - アジア経済
参照:大統領府など40カ所DDoS被襲…7.7大乱再現? - ZDNet Korea

(文:林由美)

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