人が人を嫌いになる時、精神分析の考え方では、全てとは言いませんが、シャドーの投影というものが起こっています。いわゆるフロイト/ユングの知見ですが、こういうことを知っていると、人を嫌いになった時、とても役に立つように思います。


 私は大学では英米文学を専攻しました。理由としては、フロイト/ユングについて勉強したかったからですね。

 フロイトやユングは心理学では?と思いますよね。

 そして、心理学だったら、心理学科がよいのでは?と思われるかもしれません。

 でも、日本の大学でやる心理学は、行動主義系か、発達心理学系の心理学なので、精神分析系のフロイトやユングは研究の中心ではありませんね。

 ただ、英米文学の批評の世界では、フロイト/ユングは非常に大きな意味を持っています。

 1900年にフロイトが無意識を「発見」したので、人間のある意味で合理的でない行動が説明できたり、表現に現れる無意識的な前提のようなものを分析できるようになったんですね。
(コメントに指摘がありますがちょっと判断保留で願います。)

 表現に現れる無意識の前提というのは、文学を考える時に大事ですよね。

 だから私は英米文学を専攻しました。

 文学批評の勉強をする過程で、ユングやフロイトの勉強もしていました。

 その時、シャドーという概念を知って衝撃を受けました。

 人が人を嫌いになる時、シャドーの投影というものが起きている!ということです。このことを知って、私の人生はだいぶ変わりましたね。

 どういうことか説明を試みますね。まずはシャドーについて見ていきましょう。

 人は、子供の頃からの成長過程で自分が不要だと思った自分の部分をシャドーというところに切り離して捨てます。

 例えば、母親に「あなたは人のモノを欲しがってなんてだめな子なの!」と怒られたとします。


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