左から萩生田監督、奥田民生、甘利はるな、麻生久美子、谷村美月
 成海璃子と松山ケンイチの主演によりクラシック映画「神童」を手掛けた萩生田宏治監督が、小学5年生の女の子が妊娠・出産に臨むという、「神童」と同じくさそう氏の同名マンガを映画化した「コドモのコドモ」。その衝撃的な内容が公開前から話題を呼んでいる同作がいよいよ27日に公開初日を迎え、渋谷シネ・アミューズにて無題挨拶が行なわれた。

 初回上映後の12時50分、満員の観客の熱気で包まれる会場に、萩生田宏治監督、主演の甘利はるな(12)、麻生久美子、谷村美月が登壇。大きな拍手に迎えられる中、初日舞台挨拶が始まった。以下、その模様を掲載する。

――ご挨拶をお願いします。


萩生田宏治監督:今日は本当に初日にお越し頂き、ありがとうございます。キャストと信頼できるスタッフの力をかりて初日を迎えることができました。感無量です。

甘利はるな:甘利はるなを演じた持田春菜です。よろしくお願いします。

麻生久美子:八木先生を演じた麻生久美子です。私は原作者のさそうさんのファンで、それまでコミックで「コドモのコドモ」を読んでいたのですが、その時に八木先生にひっかかりを感じていて、先生なのにどんどん孤立していて、すごく八木先生って一生懸命なのにからまわりして、なので八木先生をやらせていただくと聞いて、難しい役だったですが、やりがいがありました。

谷村美月:はるなのお姉ちゃん役の谷村美月です。この映画ははるなさんも含め、撮影中は子供達のパワーを感じていました。見ている人もパワーが伝わればいいと思います。

――撮影にあたり、大変だったことや思い出などをお聞かせください。


萩生田:小学校5年生の子供の妊娠、出産というちょっと驚くべき、現実ではありえない物語を作るにあたり、8人の子供達の成長はめまぐるしいものがありました。毎日リハーサルで、徐々に子供達の力が出せたと思うのですが、夏、冬との撮影の中で、冬にはもう自分達で役を作っていました。そんなところが子供ってすごいなと思いました。

甘利:一番の思い出は出産シーンで、大変だったんですが、みんなとちららを合わせて頑張りました。

麻生:すごく楽しかった思い出として、八木先生は子供達と距離のある先生だったので、あまり子供達と仲良くしないようにしてたんですが、最後の方では子供達から離しかけてくれて、夜はゲームをやったりしました(笑)すごくびっくりしたのが子供の脳みそがやわらかくて全然勝てなかったんです(笑)。でも、とっても面白かったですね。

谷村:大変だったことは、冬の撮影でお母さんとタクシーから出てくるシーンがあるんですが、すごい吹雪で口の中に雪が入ってしまい、セリフが全然言えなかったことです。都会で感じられない、雪のキレイなシーンなどが映画に出ていたので良かったです。

 ここで、今月17日に発売された映画主題歌「SUNのSON」を手掛けた奥田民生が、監督へ大きな花束を持って登場。客席からは大きな拍手と歓声が起こった。

――今回の「SUNのSON」は劇中の主題歌の初書きおろしということで、どういう経緯で作ったんですか?


奥田民生:監督からお話を頂きまして…(笑)。

――曲に込められた思いは?


奥田:写真を見て天気がよかったので(笑)、最後は天気が良くてなによりかと思って。天気がいいってことは、イコール愛と平和ということですからね(笑)。

――甘利はるなさんは主題歌「SUNのSON」を聞いて如何でしたか?


甘利:初めて聞いたとき、元気のでる曲だなっと思いました!

奥田:ありがとうございます!(笑)

――最後に監督から一言お願いします。


萩生田:本当に今日はありがとうございます。大人になって忘れていた、子供の時に前に前に生きていくことを肯定できればと思いこの作品を作りました。気に入って頂ければ嬉しいです。

コドモのコドモ
春菜はイマドキの小学5年生の女の子。ある日、いじめられっこで幼なじみのヒロユキと興味本位でしたのは“くっつけっこ”という遊び。そして、性教育の授業を受け「私、妊娠したかも!?」と思い始めます。大人たちに知られないままに、どんどん大きくなっていくお腹を抱え、春菜と友人たちは団結し、コドモたちだけで乗り越えることを決意しますが……。
配給:ビターズ・エンド
本日より、渋谷シネ・アミューズ 新宿武蔵野館ほか全国順次公開中!
公式サイト:http://kodomonokodomo.jp/

奥田民生 - アーティスト情報

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