フジテレビ系列で放送されている「爆笑レッドカーペット」。もともと打ち切りとなった番組の代替番組として始まったが、不定期ながらも放送を重ねるたびに大反響を呼び、4月16日からレギュラーで放送されることになった。しかしこれは初めから2クール、つまり半年という期間限定であることが決まっていた。そう、レッドカーペットはあと1ヶ月ほどで終了予定なのである。

 特番時代から柳原可奈子(太田プロダクション)、藤崎マーケット(吉本興業)、世界のナベアツ(吉本興業)といった新たなるお笑いスターを輩出してきたレッドカーペット。レギュラー放送となってもその勢いは衰えることなく、マシンガンズ(太田プロダクション)、ザ・パンチ(吉本興業)、どきどきキャンプ(ケイダッシュステージ)など、多くの埋もれていた才能を見つけ出し“レッド芸人”という括りを作り出した。レッドカーペットで好評を博した芸人が急に他の番組に出演しだす現象も多々見受けられる。あからさまにレッドカーペットのおこぼれに与ろうとしている番組すらあるではないか。現在のお笑いブームは第5世代と呼ばれ2000年から続くものとされているが、2007年からはレッドカーペットがそれを牽引してきたといっても過言ではないだろう。

 そんなレッドカーペットが終わる。長らく続いたお笑いブームも終焉を迎えることになるのだろうか。「キングコング」西野亮廣が自身のブログで現在のお笑いブームを80〜90年代に起こったバンドブームのようなものではないかと記しているが、なるほどそれは言いえて妙。音楽に疎い私は、当時大人気だったイカ天出身で現在も活躍しているバンドとなるとBEGINやBLANKEY JET CITY、JITTERIN'JINNくらいしか思いつかない。レッド芸人もこのように淘汰されていくのかと思うと、少々寂しい気もする。

 『いつみんなが魔法から覚めてしまうのかが』怖い。これは20日放送のレッドカーペットでの今田耕司の発言で、小汚い芸人がキャーキャーいわれている現象について言ったものだ。確かに今のお笑い界には、レッドカーペットの魔法のようなものが存在している。番組終了と同時にその魔法は解けてしまうのか、それとも新たな魔法使いが現れるのか、今後に注目したい。

(編集部 三浦ヨーコ)


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