痛々しい傷あと同様、痛い黒星を喫した弘中

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弘中邦佳にとって、3度目のオクタゴン、勝負のファイトは厳しい結果となった。

この試合に勝てば、群雄割拠のUFCウェルター級戦線でセカンド・グループ上位に進出できるチアゴ・アウベス戦。重いローキックと、勝負時のニーキック――、アウベスの打撃の進歩、予想以上のパワーアップに序盤から苦戦を強いられた。それでもアウベスがハイキックを放った際にバランスを崩し、寝技に持ち込むチャンスがあったが、スタンド勝負に徹し寝技はディフェンス、そして立ち上がることに専念するアウベスを追い込むに至らない。1R終盤にはパンチ、ヒザを受け、しゃがみこんでしまったところに、顔面へのパンチを連打で受けた弘中。右目を大きく腫らし流血、劣勢のまま1Rは終了した。

2R、弘中は逆転を狙いテイクダウンに成功する。「パンチはいいから、じっくり攻めよう」というセコンドの声に忠実に従った弘中だったが、タイトに抑え込むことができず、試合は再びスタンドに。ケージに追いこみ、強烈なパンチで弘中からダウンを奪ったアウベスだが、トップを取っても寝技を仕掛けることはなく、立ち技を選択する。何とか勝機を見出したい弘中だったが、アウベスのローキックでバランスを崩し、追い討ちの右ストレートを受けると、ここでやや間を置いてしまう。集中力を失ったようにも見えた直後、アウベスがヒザ蹴りの連打を見舞うとレフェリーが試合をストップ。2R4分04秒、弘中はUFCでの活動が崖っぷちに追い込まれるTKO負けを喫した。

なお、メインのライト級戦は、ケニー・フロリアンが1R4分31秒チョークでディン・トーマスに快勝。BJ・ペン、ジョー・スティーブンス、ネイト・ディアズ、強豪揃いのライト級でタイトル戦線に名乗りを挙げる一本勝ちを収めている。

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