チチブデンキ 小菅社長

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猛暑に襲われた暑い夏も終わり、ラーメンが美味しい季節となってきた。アキバでは、4種類の新しいラーメン缶が登場したのに加え、あきばお〜がチチブデンキの前に新店舗「あきばお〜零」を出店したことで、にわかに"らーめん缶"戦争が勃発しそうな空気が漂ってきた。

そこで今回は、「あきばお〜零」の仕掛け人でもある あきばお〜の広報担当者とチチブデンキ小菅社長に、らーめん缶戦争について取材してみた。
左手が「チチブデンキ」、右手が「あきばお〜零」
左手が「チチブデンキ」、右手が「あきばお〜零」

■らーめん缶ブームを盛り上げたい - あきばお〜

「あきばお〜零」は、おでん缶・らーめん缶の店としてその名を知られる「チチブデンキ」に対面する場所(ラムタラアイドル館 跡地)に2007年8月24日オープンした。店名の由来は"あきばお〜の原点に帰る"という意味合いを込めて、あえて"あきばお〜○號店"ではなく、"あきばお〜零"と名付けられた。

新店舗は、あきばお〜の持つ魅力を凝縮した店舗を目指しており、値段と品揃えが魅力のメディア・メモリ類に加え、バラエティ豊かで面白さと便利さにあふれた雑貨・デジモノを中心とした店鋪として展開している。担当者いわく、「あきばお〜の新しい顔としてお客様に楽しくお買い得なアキバを満喫して頂けるよう頑張ります」とのこと。
らーめん缶の山「あきばお〜零」の店頭
らーめん缶の山「あきばお〜零」の店頭

現在、売れているラーメン缶の順位は、らーめん缶ブームの先駆けとなった「札幌ラーメン缶」シリーズ(醤油味、味噌味、冷やし麺)が一番で、その次に売れているのが、おでん缶の老舗のこてんぐが新しく発売した缶詰の冷やし麺、中華そば、カレーうどんの順となっている。

一押しのらーめん缶は、新しく入荷した"北海道拉麺 みそ味"と、"函館拉麺 塩味 ほたて入り"。広報担当者によると、「珍味製造メーカーが作ったラーメン缶なので、本物の味が凝縮されていて、とにかくおいしい! 仕入れ担当一押しの商品です」ということだ。おでん缶は、定番の順調な売れ行きを維持しているが、現在はブームということもあり、らーめん缶の方がより多く売れているという。
左が「北海道拉麺 みそ味」、右が「函館拉麺 塩味 ほたて入り」左が「火の国うまか みそラーメン」、右が「黒豚横町 しょうゆらーめん」
左が"北海道拉麺 みそ味"、右が"函館拉麺 塩味 ほたて入り"左が"火の国うまか みそラーメン"、右が"黒豚横町 しょうゆらーめん"

チチブデンキのライバル店として意識について伺ってみると、「秋葉原の観光名所として有名なチチブデンキさんの前に店舗を構えさせていただき、身の引き締まる思いです。立地が近いこともありますので、互いに刺激しあいながら、秋葉原名物おでん缶・ラーメン缶のブームを盛り上げていけたらいいなと思っています」とのこと。あくまで共存共栄で、らーめん缶を更に盛り上げていきたい考えだ。

最後に、広報担当者にらーめん缶販売への意気込みを伺ってみた。「おでん缶に続いて、秋葉原名物に名乗りをあげたラーメン缶。 あきばお〜は、そのムーブメントに少なからず尽力してきたと考えています。 "まだまだ日本各地に隠れたラーメン缶があるかも!?" など、これからもお客様のニーズに応えるべく、新しい食料缶の発掘につとめて行きたいと思っておりますので、楽しみにしていてください」とのコメントを頂いた。

■飽きのこない味の缶詰を提供 - チチブデンキ

チチブデンキは、新しい種類のらーめん缶が登場したことで、新たに自動販売機を投入した。らーめん缶の売れ行きは好評で、毎日、自動販売機のみで150〜200個が販売されており、店頭の販売数をあわせると、1日で300〜400缶の販売数となるそうだ。一番人気のらーめん缶は、とんこつ味の"博多らーめん缶"で、それに次いで"冷やし中華"という順番となっている。麺類の缶詰の中では、カレーうどん缶が一番売れているそうだ。この辺があきばお〜との客層の違いだろう。小菅社長のお勧めも"博多らーめん缶"となっている。
チチブデンキ 小菅社長チチブデンキの店頭
チチブデンキ 小菅社長チチブデンキの店頭

ライバル店である"あきばお〜零"については、販売形態が異なることから、あまり意識はしていないそうだ。チチブデンキでは、らーめん缶を含めてすべての缶詰商品を試食し、同店が売るにふさわしい缶詰として認めた商品だけを仕入れている。新製品の企画段階から相談にのるほどメーカーさんとの繋がりも強く、お客さんから缶詰の内容を聞かれた場合でも、その缶詰の味を含めてすぐにこたえられるそうだ。お客さんは、観光客も多いが、味に超えた常連さんもおり、そういうお客さんの期待を裏切らないために、商品の種類で勝負するのではなく、飽きのこない味の缶詰を吟味して販売している。

気になるらーめん缶とおでん缶の売れ行きだが、らーめん缶とおでん缶の割合は4:6で、おでん缶のほうが売れているそうだ。ただ、らーめん缶は、新しいということもあり、勢いがあるという。小菅社長にらーめん缶の販売へ意気込みについて伺ったところ、「らーめん缶に限らず、お客さんが喜ぶ美味しい缶詰を提供していきたい」とのコメントをいただいた。

どうやら両店とも共存共栄で、いままで以上のらーめん缶のムーブメントを目指しているようだ。とはいえ、両店ともに販売形態や特徴を別にするなど、表情には出さない闘志も感じられた。

両店が揃ったことで、いろいろな"らーめん缶"を一挙に手に入れることができるアキバの新名所"らーめん缶通り"の完成で、一番恩恵を受けるのは、我々消費者なのかも知れない。

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編集部:関口哲司
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