従来のHDDより破損しにくく安全で、しかも高速という"SSD"はどんなものでしょう?

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パソコンが仕事場のオフィスだけでなく、一般家庭に浸透し、誰もが気軽にインターネットを利用できるようになって、私たちの生活は便利により豊かになりました。

一昔前までは考えられないたくさんの情報を毎日簡単にインターネットで手に入れ、買い物をし、メールやSNSでコミュニケーションをとる。デジカメで撮影した写真をパソコンに記録し、テレビ番組を録画する。

そんな便利な生活にとって一番怖いものは何でしょう?

そう、それはパソコンの故障。それもハードディスクの破損、クラッシュです。
ハードディスクの破損は、ある日突然にやってきます。ハードディスクが故障すると、それまで記録したデータを丸ごと失うことになります。

これは、いわば、自分の記憶や思い出が、ある日突然消えてしまうようなものです。

これまで、ハードディスクの破損は、パソコンを使う以上避けて通れないとされてきましたが、そのハードディスクより破損しにくく安全で、しかも高速で快適なメモリドライブ(SSD)が登場しはじめています。

そんな夢のようなSSDとは、何なのでしょう?
今日は、夢の次世代記憶装置"SSD"について調べてみましょう。

SSD/メモリドライブって何?

SSDとは、Solid State Drive(ソリッドステートドライブ)の略で、ハードディスクドライブ(以下HDD)の置き換えとして期待される半導体メモリの記憶装置です。電源を消しても、記録したデータが消えない"NANDフラッシュ・メモリ"を利用することで、HDDと同じように利用することができます。

SSDのメリットとデメリット

HDDと比べ、モーターやデータを読み取るヘッドなどの稼働部分がないため、衝撃による破損の可能性が低いのが特長です。

また、HDDではデータを読み取る際にヘッドを移動させますが、SSDではその移動時間(シークタイム)やディスクの回転速度を上げるまでの時間を必要とせず、より早い読み書きが可能となります。さらに、HDDよりもデータ転送速度が速く、高速なデータ転送が可能な点などで優れています。ただ、半導体メモリを記憶装置とするため、容量単価は、HDDより高い点がデメリットです。

この容量単価の高さが、SSDがこれまで利用されてこなかった大きな原因となります。

■大容量・低価格化で"SSD搭載"へ

SSDは、データの記憶に半導体であるフラッシュ・メモリを利用します。HDDのように大容量にするためには、より集積された小型のメモリ生産技術が要求されます。また、単価を下げるためには、大量のフラッシュ・メモリの需要が必要でした。

これらの問題を解決したのが、iPodのようなデジタルオーディオ機器やUSB型メモリです。こうした製品の爆発的な普及により、フラッシュ・メモリの需要は一気に拡大し、フラッシュ・メモリの大容量化と低価格化が進みました。

そして、こうした背景により、SSDを搭載するノートPCやVAIO type UゼロスピンドルなどのモバイルPCが登場することになります。

■ノートPCでの利点

SSDがノートPCに最適といわれる理由は、可動部がないことから、落下などの衝撃でデータを記録しているドライブの破損を回避できることです。また、HDDより高速なアクセスとデータ転送が可能なため、快適な操作も実現できます。さらにHDDに比べ発熱が少なく、小型筐体でも放熱対策のファンをなくして電力消費を抑えることも可能となります。


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