"今晩のおかず"を手広くカバーする国内最大級の画像掲示板「画像ちゃんねる」

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"今晩のおかず"を手広くカバーする国内最大級の画像掲示板「画像ちゃんねる」の管理人が逮捕されてから、はや2週間近くがたった。家宅捜索の際、サーバーやパソコンなど計25台が押収され、逮捕された5月23日以降、掲示板では画像が見られなくなっている。

今回の逮捕は、同サイトがユーザーにより投稿された男女のわいせつ画像を掲載し、アクセスした不特定多数の人々に閲覧させた「わいせつ図画公然陳列」容疑となっている。

この容疑で逮捕者が出たのはこれが初めてではない。
同じように、掲示板の管理人が逮捕された事例がある。それが、児童ポルノ画像が掲載されたURLを紹介していた会員制サイトの運営者が「児童ポルノ公然陳列"幇助"」の容疑で逮捕された事件で、こちらは先月5月8日に起こったばかりだ。

「他人のサイトのアドレス紹介だけなら罪にならないと思った」という運営者側の供述に対し、逮捕した大阪府警は「アドレス紹介がポルノ画像の公開とみなされる」という判断を下し、児童ポルノへのリンクが他人の犯罪行為を手助けする"幇助"と初めて見なされた事件だ。ネットでは同判断をうけ、「拡大解釈されて、リンクを貼るだけで罪になる可能性も出てくるのでは?」という不安の声も上がったのを覚えている人も多いだろう。

それから一月を待たずに、今回の画像ちゃんねる管理人の逮捕だ。

しかも児童ポルノ事件の容疑は、他人の犯罪行為を助力した"幇助"だったのに比べ、今度は"正犯"だ。つまり、わいせつ画像を投稿したユーザーのみならず、掲示板を管理していた側(人)までが「わいせつ画像を陳列した実行犯」とされたわけである。

画像ちゃんねるの管理人ブログによれば、画像ちゃんねる側では2月にも行われた家宅捜索を重大に受け止め、無修正画像や児童ポルノに対するチェックを強化したばかりだったが、その対応が間に合わず、"管理責任不足"として責任を追及されたことになったようだ。

某画像の主な公開の場所が画像ちゃんねるだったことから始まった今回の騒動ですが、僕たちは今、無修正画像の削除漏れを指摘されています。
スタッフ一同、必死で画像のチェックをしてるんですがなかなか終わらないんですよ。(画像ちゃんねる管理人のブログより引用)

家宅捜索に入った捜査員が「画ちゃんは有名になりすぎた」と言っていたということからも、"有名税"的なものが少なからずあったことは否めないのかもしれないが、今後も同様の逮捕者がでる可能性があることは変わりはないだろう。

今回の事件がもたらした今後の影響だが、ネット上に画像や映像などのデータストレージの提供を有するサービスの管理者は、本人たちがわいせつ画像などの違法性のあるデータに対する削除を含む管理努力を行っているか否かにかかわらず、違法データの管理において不備がれば、犯罪の"実行犯"として逮捕される可能性があるという事実である。
また、ユーザーによる投稿というシステムでは、ユーザーがアップロードするデータ数は膨大となり、完全に把握・管理することは事実上かなり難しいという見方も多い。

こうした現状をうけ、画像ちゃんねるの管理人が逮捕された24日以降、「VIPろだ」「がむしゃら」「カサマツさん」など大手アップローダーサイトは自主的にサイトの閉鎖をしており、アダルト画像以外の目的で利用していたユーザーからはそれを惜しむ声もあがっている。

また、先日のオンラインストレージが著作権違反だとされた判決でも、インターネットに与える影響を知らずに下された判決だとする声もあり、ネットをめぐる裁判のありかたについても物議をかもしている。

一見、なにも変わらないようにみえるインターネットだが、ネット上にデータを保存できるストレージを提供するサービスを取り巻く状況は、ここ数ヶ月で劇的に変化しようとしているようだ。

迷走しはじめた日本のオンラインストレージを含むインターネットサービスの向かう先は、まだ見えない。


画像ちゃんねる
さんぞう@画像ちゃんねる管理人★のblog

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