ACミランのMFジェンナーロ・ガットゥーゾの発言がイタリア国内で物議を呼んでいる。歯に衣着せぬ発言で知られるガットゥーゾは先日「チャンピオンズ・リーグ優勝は国内リーグ優勝の3、4回分に相当する」と爆弾発言、現地メディアを騒然とさせた。

事の発端はロベルト・マンチーニ監督の一言。今季優勝間違いなしのインテルを率いるマンチーニ監督は「セリエAのようにハードで長期間に及ぶ競争を勝ち抜くことは非常に価値がある」と感慨深げに発言。この発言に、優勝争いとは無縁のシーズンを送る闘犬ガットゥーゾが「チャンピオンズ・リーグの優勝は、国内リーグ優勝の3、4回分に相当する。チャンピオンズが最も重要だ、との話を聞く機会も多い。俺とマンチーニ監督では、意見が全く違うようだ」と噛み付いた。

現地メディアも“ガットゥーゾ発言”を大々的に報道。18日付のコリエレ・デッロ・スポルト紙は「どちらが上?スクデット(セリエA優勝)とチャンピオンズ」との見出しで緊急特集を組み、関係者の声を多数掲載するなど徹底検証している。様々な見解が述べられる中、ACミランのカルロ・アンチェロッティ監督は「チャンピオンズも長期間に及ぶ。仮にお前がヨーロッパ王者なら、イタリア王者より上だ」と一言。自分の選手の問題発言を、的を射た意見で収束に向かわせる見事な手腕を発揮した。

佐藤 貴洋