ついこの前までは全盛だったのにすでにほとんど見なくなっている

 技術の進歩は日進月歩で日々新しい技術が登場している。それに伴って以前は当然だった装備も気づけば見なくなってしまうこともあるだろう。今回はそんな今後、消えていってしまいそうなクルマの装備をピックアップしてみたい。

1)手動ウインドウハンドル

 通称くるくるハンドルとも言われる、ドアに備わる窓を開閉するために手回しで操作するウインドウハンドル。もはや乗用車ではほぼ100%パワーウィンドウが標準となり、現在では商用車の一部に残るのみとなっている。

 もちろん、信頼性やコスト、そして軽量化という側面もあるので、完全に淘汰されることはないかもしれないが、ごく一部の車種のみの設定となっている現状を見る限り、一般の人が見なくなる日も近いのではないだろうか?

2)CD/MD/カセットデッキ

 今も昔もドライブのお供として欠かせない音楽。しかし、その再生方法は大きく変わってきており、現在ではスマホを含む外部記憶媒体へのダウンロードやストリーミング再生が中心となってきている。それに伴ってCDなどのメディアを再生する機会も減少しつつあるのが現状だ。

 CDなどの入るスペースを考慮しなくなることで、インパネのデザインにも自由度が広がるので、今後はもっとチャレンジングな造形のインパネが登場する可能性もありそうだ。

クルマといえばタバコ! と連想するような時代も今は昔

3)シガーライター/灰皿

 現在もソケット部分は電源を取る部分として存在しているが、名前もシガーソケットから電源ソケットへと名を替えつつあることからも分かるように、シガーライターも過去のものとなりつつある。

 また、それに伴って標準で灰皿が備わる車種も一部商用車などを除けばほとんどなくなってきている。これは喫煙率の低下と、喫煙車も電子タバコなどへの移行が進んでいることが影響しているのだろう。

4)フェンダーミラー

 日本では1983年までドアミラーが認可されていなかったこともあり、旧車ではおなじみのフェンダーミラー。しかし、現在では(ほぼ)タクシー専用車のトヨタ JPNタクシーを除けばフェンダーミラーを備える新車は存在しなくなってしまった。あのセンチュリーですらドアミラーが標準となっている。

 これはすでにフェンダーミラーに馴染みのない世代が多くなってきたことに加え、万が一事故があったときに歩行者に対してフェンダーミラーが突起物となる可能性があるという点もあるだろう(ただし、JPNタクシーのフェンダーミラーはそのあたりもきっちりクリアしている)。