張本智和【写真:Getty Images】

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世界選手権団体戦会見、ドイツの英雄ボルが14歳張本を認める

 卓球の世界選手権団体戦(ハルムスタード)が29日に開幕する。日本男子の注目は、なんといっても14歳の張本智和(エリートアカデミー)だ。公式会見では、元世界ランク1位のティモ・ボル(ドイツ)に「世界最高の選手の一人だ」と認められたという。国際卓球連盟(ITTF)公式サイトが報じている。

 団体戦で行われる今大会。国と国の威信をかけた世界一決定戦の幕開けを前に、大会を展望した記事では元世界ランク1位の37歳ボルは「ドイツがトップシードだけど、自分たちがトップシードだという感覚はないね」と語っている。

「中国が本命で、彼らは快調だ。とはいえ、ディマは仕上がっているし、みな準備ができている。2017年は我々にとって良い1年だった。自分たちは上手くいくだろうと願っているけど、中国に加えて強い相手がいる、日本や韓国、スウェーデンからもね!」

 このように大会の見通しを話している。そして、本命とした大国・中国などとともに、警戒する国の一つに挙げた日本について、一緒に会見に出席した14歳の名前に言及。最大級の賛辞を贈っている。

昨夏は張本に敗れたボル「トモカズ・ハリモトは世界最高の選手の一人だ」

「トモカズ・ハリモトは世界最高の選手の一人だ。今は彼をよく知っている、去年戦ったからね。彼はとても意欲的だ。自分は彼の年齢の頃はコーチに背中を押されなきゃいけなかったのを覚えているよ」

 張本は昨年8月のチェコオープンで史上最年少ワールドツアー優勝を達成。当時、決勝で破った相手がボルだった。そんなドイツの英雄は「世界最高の選手の一人」と称賛し、14歳の素質を手放しで称えている。

 張本自身は「世界卓球の団体戦に出るのは初めてです。トッププレーヤーを相手に戦うのが楽しみです」と語ったという。ITTF World公式ツイッターでは、会見に出席したボルが張本、女子の丁寧(中国)らとともに自撮りショットを撮るなど、14歳にして世界のトップ選手に文字通り肩を並べている。

 昨年の世界選手権個人戦では13歳にして史上最年少で8強入りし、一躍、大ブレーク。スターダムにのし上がった。1年間の成長を見せる今大会。世界の名手も認める逸材はどんな戦いを見せるのか。注目の決戦が幕を開ける。(THE ANSWER編集部)